⚠️ もし適用(検証)する場合はこれだけは絶対に!
1. 復元ポイント作成 / 2. イメージバックアップの取得(非可逆更新対策) / 3. BitLocker回復キーの印刷・確保 / 4. 「画面が真っ暗になっても10分間時計を見て耐える」強い忍耐
- 🚨 【公式確定】ESP空き容量不足による更新失敗(エラー 0x800f0922)にご注意ください
- ⚠️ 【2026/06/03 12:30時点の判定】監視・保留推奨(古いPCはESP空き容量対処無しでの適用見送りを強く推奨)
- 参考:Win OSを「とにかく安定した状況で利用したい」という方へ
- 今回の特別情報:6月の CA/DB 証明書の更新(切り替え)について
- 1.【時系列】不具合報告と動向(追跡ログ)
- 2. 今回の公式発表と独自障害予測
- 諸注意情報等
- よくある質問(2026/06/03 最新状況反映版)
- Q1. 更新が「進捗35~36%」で失敗し、0x800f0922エラーで元に戻ってしまいます。
- Q2. 0x800f0922エラーで弾かれたPCは、そのまま使い続けても大丈夫ですか?
- Q3. 自分のPCのセキュアブート証明書が、新しい世代に更新されたか確認する方法はありますか?
- Q4. 6月に証明書が期限切れになると、更新していないPCは本当に起動しなくなるのですか?
- Q5. プレビューKB適用後にエクスプローラーが連続クラッシュする不具合は、Windowsのバグですか?
- Q6. HP製PCで発生している「BitLocker回復キーの無限ループ」は解決しましたか?
- Q7. 信頼性モニターなどのログは、一般ユーザーも毎日確認すべきですか?
- 記事中の専門用語の解説 (2026/06/03 最新版)
- 最後に
参考:Win OSを「とにかく安定した状況で利用したい」という方へ
- この項目は、導入に費用も手間もかかるため、現状のWindows Updateの仕組みを理解するための「参考情報」として設置しています。興味のある方は「【コラム-不具合撲滅】究極の選択-実は経済的?一般ユーザーこそ「Windows 11 LTSC」へ乗り換えるべき理由:1ライセンスからの購入と将来への備え【2026/03/29】」を御覧ください。
- 正直なところ、不必要な機能更新を完全に排除するには、法人向けの「安定版(LTSC)」を利用する以外に、現状根本的な解決策がありません。
- 24H2をレジストリから固定しても25H2と同じパッチが適用されてしまうことから、24H2固定は不具合防止という観点からは現状意味をなしません。

今回の特別情報:6月の CA/DB 証明書の更新(切り替え)について
概要
現在進行している Secure Boot 関連の CA/DB 証明書更新は、6 月の Windows Update で段階的に反映される見込みです。ただし、一般ユーザー側で「マザーボード上の証明書が更新されたかどうか」を完全に確認する手段は存在しません。一部のマザーボードでは UEFI(BIOS)内の Key Management 画面から確認できる場合がありますが、メーカー実装差が大きく、すべての機種で確認できるわけではありません。また、PowerShell などから証明書情報を取得する方法もありますが、抽出できる項目に制限があり、100%の照合が可能とは言えません。
なお、CA/DB 証明書が期限切れになったとしても、PC が起動不能になるといった深刻な影響は発生しないとされています。これはメーカー各社が公式に案内している内容と一致しています。影響が出るとすれば、将来のセキュリティ更新や Secure Boot 関連の更新が正常に適用されるかどうかといった部分であり、コンシューマー側で現実的に取れる対策は「今後の KB 更新が問題なく適用されるかを見守る」ことになります。
6 月は実際に証明書切り替えが行われるタイミングであり、セキュリティ関連の更新も多い時期です。そのため、6 月以降数回の Windows Update の挙動を確認していくことが重要です。特に Secure Boot を有効にしている環境では、更新が正常に通っているかを継続的にチェックしておくと安心です。
一般ユーザーが確認しておきたいポイント
今回の CA/DB 証明書更新について、一般ユーザーが実際に確認すべき点は複雑な操作ではありません。次の 3 点を押さえておけば十分です。
1. Windows Update が正常に完了しているか
「設定 → Windows Update」で更新が失敗していないかを確認します。特に 6 月以降の更新が毎回正常に適用されていれば、証明書更新も内部で問題なく処理されていると考えて差し支えありません。
2. Secure Boot が無効化されていないか
「設定 → 更新とセキュリティ → 回復 → 今すぐ再起動 → UEFI 設定」で Secure Boot が有効になっているかを確認します。無効になっている場合、証明書更新が適用されない可能性があります。
3. 特定のエラー(0x800f0922 など)が繰り返し出ていないか
更新が毎回同じエラーで失敗する場合、ESP 容量不足など別の要因が潜んでいる可能性があります。この場合は、更新が通るかどうかを重点的に確認する必要があります。
これら 3 点が問題なくクリアできていれば、CA/DB 証明書の更新について特別な操作を行う必要はありません。Windows Update が正常に適用され続けていることが、最も確実な確認方法になります。
上級者・PC管理者向け:CA/DB 証明書更新の技術的背景
ここから先は、Secure Boot や証明書階層の仕組みをより深く理解したい方向けの技術的な補足です。
(クリックで展開)上級者・PC管理者向け:CA/DB 証明書更新の技術的背景
一般事項
■ Secure Boot の証明書階層について
Secure Boot は複数の証明書階層(PK / KEK / DB / DBX)で構成されており、今回の更新対象は主に「KEK(Key Exchange Key)」および「DB(許可リスト)」です。これらは UEFI 内部に格納されており、Windows Update によって段階的に更新されます。
■ なぜ「期限切れ=起動不能」にならないのか
Secure Boot の検証は「署名の信頼性」を確認する仕組みであり、証明書の有効期限そのものを厳密にチェックする設計ではありません。期限切れ状態でも既存の OS ブートローダーは署名が一致しているため、起動不能にはなりません。
■ PowerShell で確認できる範囲と限界
PowerShell の Get-SecureBootUEFI コマンドで KEK や DB の一部情報を取得できますが、メーカー実装差が大きく、抽出できる項目も限定的です。特に「更新されたかどうかの完全照合」は不可能で、あくまで目安として扱う必要があります。
■ UEFI(BIOS)で確認できる機種がある理由
ASUS・MSI・Dell など一部メーカーは Key Management 画面で KEK/DB の日付や署名者を表示できますが、これはメーカー独自実装であり、すべての機種で確認できるわけではありません。
■ 実務的に重要なのは「今後の更新が通るか」
証明書更新が未適用のまま長期間放置すると、将来の Secure Boot 関連更新(脆弱性対策)が適用できなくなる可能性があります。したがって、6 月以降の Windows Update が正常に適用されているかを確認することが、最も現実的で確実な対策となります。
※信頼性モニターは「Windows Update が表面上成功していても、内部で失敗→修復が発生していた」ケースを検出できるため、CA/DB 証明書更新のような低レイヤー更新の確認に有効です。
■ 信頼性モニターで確認すべきポイント(上級者向け)
Windows Update は Servicing Stack による自動修復が強化されており、表面上は「成功」と表示されていても、内部では一度失敗してから修復されているケースがあります。特に CA/DB 証明書更新のような低レイヤーの処理では、この“裏側の失敗”が後の更新トラブルの予兆になることがあります。次の項目を信頼性モニターで確認しておくと、異常の早期発見につながります。
1. Windows Update の「失敗 → 成功」パターン
同じ KB が「失敗」と「成功」で連続して記録されている場合、内部で修復処理(CBS / DISM)が走った可能性があります。頻発する場合は、証明書更新や Secure Boot 関連の処理が安定していない可能性があります。
2. “Windows Modules Installer” のエラー
信頼性モニター上で「Windows Modules Installer(TrustedInstaller.exe)」の停止やエラーが記録されている場合、コンポーネントストア(WinSxS)や証明書ストアの更新処理が正常に完了していない可能性があります。
3. “Servicing Stack” 関連の警告
「Windows Update Servicing Stack」や「CBS(Component-Based Servicing)」の警告が散発的に出ている場合、Secure Boot 関連の更新が適用される際に問題が発生する可能性があります。
4. 再起動直後の「アプリケーションエラー」や「ドライバ読み込み失敗」
証明書更新はブートチェーンに関わるため、再起動直後にドライバ読み込みエラーが増える場合、Secure Boot の検証プロセスに影響が出ている可能性があります。
5. “更新プログラムの構成に失敗しました” が単発で出ていないか
単発の失敗は珍しくありませんが、6 月以降に繰り返し発生する場合、証明書更新が内部で適用されていない可能性があります。
■ 信頼性モニターに表示されないケースについて
Windows Update の自動修復機能(Servicing Stack)が強化された影響で、内部では一度失敗してから修復が行われていても、信頼性モニターには「成功」としか表示されないケースがあります。特に Secure Boot や CA/DB 証明書更新のような低レイヤーの処理は GUI に記録されにくく、裏側の失敗が見えないことがあります。
■ ログを確認すべき状況(上級者向け)
次のような症状がある場合は、CBS.log や DISM.log を確認する価値があります。
・6 月以降の更新が連続で失敗する
・信頼性モニターに Windows Modules Installer のエラーが頻発する
・Secure Boot 有効環境で再起動直後のドライバエラーが増える
・Windows Update が成功と失敗を繰り返す
・0x800f0922 など ESP 容量不足が疑われる
■ どのログを見ればよいか
・C:\Windows\Logs\CBS\CBS.log(コンポーネントストアの整合性)
・C:\Windows\Logs\DISM\dism.log(修復処理の詳細)
・Get-WindowsUpdateLog で生成される WindowsUpdate.log(更新処理全体)
これらのログは、信頼性モニターに現れない内部エラーを把握する際に有効です。
1.【時系列】不具合報告と動向(追跡ログ)
06/03 12:30頃の情報をもとにした状況
今回は主に「05/30 07:30頃の情報をもとにした状況」からの変化があった点や、その後に確度が高まった技術情報について記述しています。
全体的な大枠の景色(広域での起動不能級障害は依然ゼロ、今年の爆心地4領域が危険域である点)は変わっていませんが、いくつかの重要なトピックで「情報の具体化」と「公式の動き」が見えてきました。
1. ESP容量不足(0x800f0922)が公式に確定、プレビューKB側でも顔を出す
先月の定例KB5089549で多発していた「進捗35~36%付近で止まり、エラー 0x800f0922 でロールバックする」問題について、Microsoftおよび複数の技術ソースにより「ESP(EFIシステムパーティション)の空き容量が10MB以下であること」が根本原因であると公式に確定しました。
- 5/27プレビューKB(KB5089573)でも同様の現象が確認: このESP容量不足によるボトルネックは、今回のプレビューKB適用時にも一部環境で全く同じように発生していることが判明しました。
- 危険度は「入らない系」の延長線: 幸いにも、容量が足りずに弾かれた場合は「何かが計画どおりに進まなかった。変更を元に戻す」と表示されて安全にロールバック(元の状態に復帰)するため、これ自体で起動不能になるわけではありません。
- 公式の対応: コンシューマー環境向けには、問題のある変更を一時的に自動で差し戻す「KIR(既知の問題のロールバック)」が順次展開されています。
参考記事:【WinUp個別】アップデート失敗原因の内より:EPS(EFI)領域不足(0x800f0922)が公式に確定【2026/06/03】
2. ExplorerPatcher 利用環境でのクラッシュ問題(補足)
5/27プレビューKB適用後に「旧バージョンのExplorerPatcher」を入れている環境だけでエクスプローラー(explorer.exe)が連続強制終了する件は、引き続き最新版(26100.8457.70.1以降)への更新で完全に解消することが確定しています。
- Windows 10仕様メニューの一時削除に伴う変化: 最新版では機能の競合を避けるために10スタイルのスタートメニュー機能が一時的に削られたため、適用後に「スタートボタンを押したときの挙動が変わった」と驚く声が一部で上がっていますが、これはクラッシュを防ぐための仕様変更であり、システム破壊ではありません。
- スキップしても次回定例で再発します: 今回のプレビューKBをスルーしてやり過ごしても、来週の6月定例セキュリティ更新(Bリリース)の段階でパッチ内容が累積されて強制適用されるため、旧版のままだと必ず同じ連続クラッシュを発症します。利用者は今すぐのアップデートを強く推奨します。
3. HP製PCのBIOS不具合(BitLockerループ):HP公式が正式に認めガイダンスを公開
WinUpに備えてBIOSを更新したユーザーが踏み抜いていた「BitLocker回復画面ループ」および「セキュアブート証明書(Microsoft CA-2023)が正常に適用されない」深刻な障害について、HP公式が正式に不具合を認め、具体的な仕様と回避策をドキュメント化しました。
- 他社での同規模障害は未確認: 6/3現在、HP以外の主要メーカーでこれほど大規模なBIOS起因のループ報告は見当たりません。
- 依然として“最大のレッドアラート”です: WinUp前の自衛のためにBIOSを最新にしようとする心理を突いた罠となっています。HP製PCの商用・ワークステーション環境をお使いの方は、必ず公式の案内(UEFI設定画面の「Secure Boot Configuration」から指定4項目にチェックを入れて保存する手法)を確認し、暗闇の中で強制終了するなどの二次災害を起こさないよう細心の注意を払ってください。
4. スタートメニューの登録不整合(海外での報告増加)
5/28~29以降、海外の技術フォーラムを中心に、パッチ適用後に「スタートメニューに一部のアプリが表示されなくなる」「アンインストールしたはずのアプリの残骸が消えない」といった、シェルおよびユーザープロファイルに依存する不整合の報告が地味に数を増やしています。
システムを全損させるものではありませんが、特に複数ユーザーでPCを共有している環境や企業内の管理端末では、サポートへの問い合わせが増えるタイプの「地味に重い」実務的障害へ発展する兆候を見せています。
05/30 07:30頃の情報をもとにした状況
日本時間 5/30 早朝までに確認できた範囲では、5/27 プレビュー KB/Dynamic Update に起因すると断定できる「広域・重篤障害」は依然として観測されていません。ただし、BitLocker/Secure Boot/ESP/WinRE の“今年の爆心地”4領域では、いくつか追加の注意点が見えてきました。
ExplorerPatcher が導入されている環境だけで発生する不具合
5/27 プレビュー KB(KB5089573)を適用した一部環境で、ExplorerPatcher の旧バージョン(26100.4946.69.6)を利用している場合に限り、エクスプローラー(explorer.exe)が連続クラッシュする不具合が報告されています。
この不具合は ExplorerPatcher がインストールされていない環境では発生しません。原因は ExplorerPatcher の互換性問題であり、5/19 公開のバージョン 26100.8457.70.1で修正されています。
すでに不具合が発生している場合も、ExplorerPatcher を 26100.8457.70.1 へ更新することでクラッシュは解消されます。
なお、KB5089573 をスキップしていても、Windows Update は累積されるため、次回の月例更新(6月)でも同じ不具合が再発します。ExplorerPatcher を利用している方は早めの更新を推奨します。
備考:バージョン 26100.8457.70.1 では Windows10 スタイルのスタートメニューが一時的に削除されています(今後のアップデートで復活予定)。
1. プレビュー KB(5/27)適用後の追加レポート
1. プレビュー KB(5/27)適用後の追加レポート
- ゲームパフォーマンス低下・USB入力遅延などの軽度不具合は継続して散発
→ いずれも「ロールバックで改善」「再起動後に自然回復」など、深刻化しないパターンが中心。 - スタートメニューの登録不整合(アプリが出ない/削除残り)
→ 5/28〜29 にかけて海外フォーラムで報告が増加。ユーザープロファイル依存のため、企業環境では地味に重い可能性あり。 - KB5089549(5月定例)の 0x800f0922(ESP不足)報告が再増加
→ プレビュー KB 適用前後で「定例 KB が入らない」相談が増えており、ESP 100MB 前後の旧PCは引き続き要注意。
2. 起動不能級の報告は依然ゼロだが、“兆候”は散発
- 黒画面 → 自動修復 → 正常起動 の単発事例
→ WinRE/SafeOS 周辺の書き換えが絡む可能性。継続再現は確認されていない。 - ログオン直後のフリーズが一度だけ発生
→ こちらも単発系。GPUドライバとの相性報告が少数。
→ 現時点では「2/25 KB5077241 の再来」には該当しないが、
WinRE/BitLocker/ESP の3領域は引き続き“重篤化しやすい”ため警戒継続。
3. HP BIOS(BitLockerループ)関連:追加の注意点
- BitLocker 回復ループ → Secure Boot 証明書が適用されない
→ HP 公式が案内する「Secure Boot 設定の再構成」が必要。 - 夜間の自動 BIOS 更新で詰む事例が増加
→ 商用ノート/デスクトップ/WS で特に顕著。 - HP 以外のメーカーでは“同規模の大規模障害”は未確認
→ ただし、Secure Boot/BitLocker 有効環境では、どのメーカーでもBIOS更新は慎重に。
参考ページ(回復手法):All HP Commercial and Workstation Computers – Computer Stuck in BitLocker Recovery Loop After Updating BIOS(現状英語版ページしか見つけられませんでした)
4. Dynamic Update(SafeOS / Setup)周辺の追加観測
- WinRE の言語崩壊・回復オプション不整合の“兆候”がごく少数
→ 2/25 のような広域化はしていないが、DU が絡むため引き続き注視。 - BitLocker PCR7 不整合 → 回復キー要求の単発事例
→ BIOS更新と組み合わさると重篤化するため、HP以外でも油断禁物。
5. 総評(05/30 07:30 時点)
- 5/27 プレビュー KB 由来の「広域・重篤障害」は依然ゼロ。
- 軽度不具合(ゲーム・USB・スタートメニュー)は散発で継続。
- ESP不足(0x800f0922)は5月定例 KB 側で継続中。
- HP BIOS の BitLocker ループは“今回も最大のレッドアラート”。
- WinRE/BitLocker/ESP/GPU の4領域は引き続き警戒。
上級者 / PC管理者向け情報
(クリックして展開)上級者 / PC管理者向け:今回特に注意すべきポイント
■ Silent fail(内部失敗 → 自動修復)に注意
Windows Update は Servicing Stack による自動修復が強化されており、GUI 上は「成功」と表示されても、内部では一度失敗してから修復されているケースがあります。
信頼性モニターで「失敗 → 成功」の連続記録がある場合は要注意です。
■ WinRE の状態を必ず確認
今年の不具合の爆心地のひとつが WinRE です。
・言語崩壊
・回復オプションが開かない
・自動修復ループ
などの兆候がある場合、WinRE が破損している可能性があります。
■ 旧規格PC(特に ESP 100MB 前後)の確認
2010 年前後の PC や、ESP が 100MB 程度の構成では、
・0x800f0922
・BitLocker の PCR 不整合
・Secure Boot 証明書更新の失敗
などが発生しやすい傾向があります。
管理対象に旧規格 PC が含まれる場合は、優先的にチェックしてください。
■ BIOS 更新は“全メーカーで”慎重に
HP の件が注目されていますが、Secure Boot/BitLocker/NVRAM に関わる BIOS 更新は、
自作機・BTO を含むすべての環境で地雷化リスクがあります。
ベータ版 BIOS の適用は避け、正式版のみを使用してください。
新しい自動修復の振る舞いについて
2026年の Windows Update では、自動修復(Automatic Repair)の動作が従来よりも“起動成否の判定に敏感”になっているように見受けられます。以前から私が懸念していた Silent fail(内部失敗→表面上は成功に見える) の問題についても、現時点で分かっている範囲では、完全に不可視化されたわけではありません。
むしろ、以下のように複数の場所に痕跡が残ることが確認できています:
- SrtTrail.txt(自動修復専用ログ)
自動修復が何を試み、どこで失敗したかが記録されます。 - イベントログ(System / Application)
起動失敗・修復処理・更新削除などの前後に関連イベントが残ります。 - ブートログ(ntbtlog.txt)
ドライバ読み込みの成否が記録され、起動失敗の切り分けに有効です。 - 信頼性モニター
自動修復そのものが直接表示されるわけではありませんが、
・更新失敗(黄色い!)
・起動失敗/強制終了(赤い×)
といった形で“その日に何が起きたか”が可視化されます。
従来、私は「Silent fail によって内部の失敗が見えなくなる可能性」を懸念していました。しかし今回の調査では、完全に見えなくなるわけではなく、複数のログに痕跡が残ることが確認できました。これは、私自身にとっても嬉しい誤算です。
より詳細な技術的背景については、以下の個別記事にまとめています:
【WinUp個別】2026年4月以降のWinUp時の挙動変化【2026/05/28】
05/26 12:00頃の情報をもとにした状況
特記:不具合予防のためのBIOS更新実施について
ヒューレットパッカード(HP)製 PC については、記事冒頭でも触れた通り、2026年4月公開の BIOS に起因するBitLocker 回復ループ → Secure Boot 証明書が適用されないという重大不具合が確認されています。
ただし、今回の WinUp(5/27 プレビュー KB)に備えて BIOS を更新しようとする読者の方は、HP 以外のメーカーでも BIOS 更新には十分注意してください。特に HP と同じく米国系ベンダー(American Megatrends 系 BIOS を採用する機種など)では、Secure Boot / BitLocker / NVRAM 周辺の挙動に影響が出る可能性があります。
また、BIOS 更新時の「予期せぬ電源断」「OS 上からの更新失敗」などは、BIOS 回復機能が無い機種では即・文鎮化(起動不能)につながります。可能であれば、OS 上からではなく、M/B の内蔵機能(EZ Flash / M-Flash / Q-Flash など)+ USB メモリを使った更新手法を推奨します。
不安な方は、無理に自力で更新せず、メーカーサポートや専門業者に依頼することを強く推奨します。また、提供されている BIOS がベータ版しかない場合は、正式版が出るまで絶対に待つようにしてください。
1. プレビュー KB(5/27 提供見込み)の初動状況
- 2/25 KB5077241 のような “WinRE 英語化・回復ループ・実質詰み” に直結する障害は現時点で未確認。
- 4/30 プレビューのような「BitLocker 連動のブート不全」も、5/27 分ではまだ大規模には報告されていない。
- 国内外の技術系コミュニティ・ニュース・MS フォーラムでも、5/27 相当ビルドに関する “緊急性の高い赤ランプ級” の投稿は確認されていない。
→ 現時点では、「2/25 の再来」レベルのレッドアラートは出ていないという整理が妥当です。
2. Dynamic Update(SafeOS / Setup)絡みのリスク観点
今回の DU(SafeOS / Setup)は、過去にも以下のような “重篤化しやすい領域” を巻き込んだ前例があります。
- WinRE/回復環境の破損(2/25 KB5077241)
・WinRE の英語化、削除不能、回復ループなど、一般ユーザーでは復旧困難な障害を誘発。 - FU(機能更新)+DU の組み合わせでの進行不能(2021〜2022)
・DU が拾った CU/ドライバと FU が噛み合わず、アップグレード途中で停止・ロールバック。 - BitLocker/ESP/Secure Boot 周辺の不整合
・ESP 容量不足(0x800f0922)
・BitLocker 有効環境での PCR7 不整合
・Secure Boot 証明書更新との競合
→ 今回も DU が同時配信されるため、WinRE・BitLocker・ESP の 3 箇所は “今年の爆心地” として引き続き警戒が必要です。
3. いま警戒すべき「重篤化しやすい領域」
- ① WinRE/回復環境
・兆候:回復オプションが開かない/自動修復ループ/WinRE の言語崩壊 - ② BitLocker/Secure Boot/ESP
・今年に入って最もトラブルが多い領域
・ESP 100MB 前後の古い PC は特に注意
・Secure Boot 証明書更新の段階的ロールアウト中 - ③ GPU/スリープ復帰
・2月定例で NVIDIA 系の黒画面・高負荷フリーズが複数報告
・今回の差分に GPU 周辺が含まれる場合は再発リスクあり
4. 【重要】HP 製 PC の BIOS 不具合(BitLocker ループ)は今回も “WinUp 事前準備の落とし穴” として要注意
- BIOS 更新後に BitLocker 回復画面が無限ループ
- その状態では Secure Boot 証明書(CA 2023 / KEK 2K CA 2023)が適用されない
- HP が公式に「Secure Boot 設定の再構成」を案内(商用ノート/デスクトップ/WS が対象)
→ WinUp の失敗防止のために BIOS を更新する “善意の行動” が逆に地雷化するため、今回の不具合追跡でも必ず注意喚起すべき内容です。
参考ページ(回復手法):All HP Commercial and Workstation Computers – Computer Stuck in BitLocker Recovery Loop After Updating BIOS(現状英語版ページしか見つけられませんでした)
まとめ(05/26 12:00 時点)
- 5/27 プレビュー KB/DU 由来の「広域・重篤障害」は現時点で未確認。
- ただし、WinRE/BitLocker/ESP/GPU の 4 箇所は “今年の爆心地” であり、差分次第では局所的に重篤化する可能性あり。
- HP BIOS の BitLocker ループ問題は、WinUp 事前準備で踏み抜くリスクとして今回も要注意。
不具合事前お知らせ版情報(5/26現在)
資料:先行情報・インサイダー版の記録
5/27(日本時間)に配信予定と見られるプレビュー KB と同等の内容を含むインサイダー版(Release Preview / Beta / Canary など)の動向を総合すると、現時点で「起動不能級」「大量クラッシュ級」「広範囲で再現性の高い重大障害」といった赤ランプ級の事象は確認されていません。マイクロソフト公式・国内外ニュース・技術系ブログ・コミュニティのいずれを見ても、5 月第 4 週プレビュー相当ビルドで深刻な不具合が広く共有されている状況にはなく、過去に見られたような“事前炎上”も起きていない認識です。
今わかる範囲の俯瞰
・公式情報や技術系ニュースを見ても、プレビュー相当ビルドでの起動不能級・大量クラッシュ級の報告はなし。
・過去の不具合追跡記事で見られた「配信前からインサイダー版で致命的バグが観測されているため要警戒」というパターンではなく、今回は事前段階で大きなノイズが上がっていない。
・そのため、現時点では「インサイダー段階で大炎上レベルの障害は確認されていない」という整理が妥当。
注意しておきたいポイント
・今年に入ってからも「インサイダー段階では静かだったが、一般配信後に特定構成でだけ深刻化した」ケースが複数ある。
・特に BitLocker / デバイス暗号化有効環境、ESP 容量がギリギリのマシン、特定ベンダのセキュリティソフト常駐環境は、今年の“持病ポイント”として引き続き警戒が必要。
・今回もこれらの構成は人柱検証枠に回しておくのが無難。
まとめ
インサイダー版の時点で赤ランプ級の障害は上がっていないが、ESP 容量不足や暗号化まわりなど、今年繰り返し問題化している領域は引き続き注意が必要という状況です。
2026/05/13配信KBによる障害の現状
2026/05/13 配信分について、主要コミュニティ・技術系ニュース・国内外フォーラムの動向を総合すると、今回の更新は「広範囲で深刻な障害が発生している」という状況には至っていません。報告されている事象はどちらかというとピンポイント寄りの環境依存が中心で、1 月・4 月に見られたような起動不能級・大量 BSOD 級の重大トラブルとは性質が異なります。そのため、当ブログでの障害カウント基準(=「一般ユーザーが即時ロールバックすべきレベル」)に照らすと、Windows 11 / Windows 10 ともに重大障害 0 件と整理できます。
重大障害
Windows11
全般的/広範な重大障害なし。
Windows10
全般的/広範な重大障害なし。
補足:報告されている主な事象(重大障害には該当しないもの)
Windows 11(KB5089549 / 25H2・24H2)
・インストール失敗(0x800f0922)…多くはESP(EFI System Partition)容量不足が原因と見られ、更新が入らないだけで既存環境を破壊するタイプではない。
・一部環境でネットワーク速度低下・不安定化の報告…ただし「起動不能」「大量クラッシュ」には至らず、影響は限定的。
Windows 10(ESU:KB5087544 ほか)
・レガシーアプリの挙動差、RDP 警告まわりの細かな変化が話題。
・しかし起動不能・大量 BSOD・アプリ壊滅級の広範障害は確認されていない。
まとめ:重大障害カウントは 0 / 0(Win11 / Win10)で妥当。ただし本文中に「※Windows 11 では KB5089549 のインストール失敗(0x800f0922, ESP 容量不足)および一部環境での速度低下が報告されています」と補足を添えておくと、後日読み返した際の整合性が高まります。
2. 今回の公式発表と独自障害予測
Microsoft公式発表:今月の「既知の不具合」(2026/05/27時点)
2026/05/27 正午時点では、今回のプレビュー更新(KB5089573)および同時配信された Dynamic Update(SafeOS / Setup)に関して、Microsoft が公式に「既知の不具合」として明記している項目はありません。
1. Windows 11 Version 25H2・24H2(KB5089573)の既知の不具合
- 問題1:インストール失敗(0x800f0922)
- 現象:2026年5月のセキュリティ更新プログラム(KB5089549)適用時に、一部デバイスで 0x800f0922 によりインストールが完了しない問題が報告されています。ESP(EFI システムパーティション)の空き領域が 10MB 未満の環境で発生しやすく、再起動フェーズの 35〜36% 付近で失敗しロールバックされます。
- 回避策/状況:ESP の空き領域を確保する、またはレジストリの EspPaddingPercent を 0 に設定して再試行する方法が案内されています(※一般ユーザーには非推奨)。Microsoft は既知の問題のロールバック(KIR)を提供しています。
- 補足:今回のプレビュー KB(KB5089573)および Dynamic Update(SafeOS/Setup)もブートチェーンに触れるため、同様の失敗が発生する可能性があります。
2. Windows 10 Version 22H2(ESU)の既知の不具合
現在、Microsoft はこの更新プログラムに関する既知の問題を公表していません。
公式情報ページ
3. 本サイト独自の障害予測(2026/05/27時点)
3.1. Win11(25H2 / 24H2)で発生する可能性のある障害(KB5089573 適用後)
- 予測1:WinRE(回復環境)関連の不整合
- 【予測の根拠】:2/25 KB5077241 で WinRE 英語化・回復ループが発生した前例。今回も Dynamic Update が WinRE に触れる可能性があるため、局所的に再発するリスクあり。
- 予測2:BitLocker/Secure Boot/ESP 周辺の更新失敗(0x800f0922)
- 【予測の根拠】:今年に入って複数回、ESP 容量不足・PCR7 不整合・Secure Boot 証明書更新の競合が発生。今回も DU が同時配信されているため、同系統の失敗が起きる可能性がある。
- 予測3:GPU/スリープ復帰後の黒画面・高負荷フリーズ
- 【予測の根拠】:2月定例で NVIDIA 系のスリープ復帰不具合が複数報告。今回の差分にディスプレイドライバ周辺が含まれる場合、同様の局所的障害が再発する可能性がある。
3.2. Win10(22H2 ESU)で発生する可能性のある障害
- 予測1:ESP 容量不足による更新失敗(0x800f0922)
- 【予測の根拠】:Win10 ESU 環境は古い PC が多く、ESP が 100MB 前後の構成が依然として多い。Secure Boot 証明書更新の影響を受ける可能性がある。
- 予測2:レガシードライバとの競合
- 【予測の根拠】:ESU 環境では古いドライバが残存しているケースが多く、DU がブートチェーンに触れる際に競合が発生する可能性がある。
今回の予測の妥当性検証
※期間終了時に、予測がどの程度妥当であったかをここで総括します。
諸注意情報等
この記事について
この記事は、2026年5月27日に配信された Windows Update(プレビュー/Dynamic Update 同時配信)について、現在進行形で発生している不具合情報、および緊急の注意点・回避策に特化して解説するものです。6/3 12:30 時点の最新公式情報・検証結果を反映しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象KB | Win11(25H2 / 24H2):KB5089573(プレビュー) Win10(22H2 ESU):プレビュー配信なし(第2週定例 KB5087544 の影響継続を監視) |
| キーワード | Windows Update, 不具合追跡, Dynamic Update(SafeOS / Setup), Secure Boot 証明書更新, BitLockerループ, ESP不足(0x800f0922), 空き容量10MB以下, HP BIOS不具合, ExplorerPatcher, 2026年5月プレビュー |
| 最新情報更新日 | 2026/05/27 … 初版公開 2026/05/27 12:00 … 初動レポートを反映 2026/05/27 13:00 … 既知の不具合(ESP不足 0x800f0922)情報を追記 2026/05/30 07:30 … ExplorerPatcher 由来のクラッシュ不具合を追記、判定ボックスを更新 2026/06/03 12:30 … 「ESP空き容量10MB以下のボトルネック」公式確定、および「HP製PCのBIOSループ公式発表」に伴い状況判定を更新しました |
アップデート適用前の準備と心構え
Windows Updateには、予期せぬ不具合のリスクが常に伴います。アップデートを適用する前には、必ず万全の準備を行い、ご自身のPCとデータを守るための「自衛策」を講じてください。
具体的な準備の手順については、以下のまとめ記事で詳細に解説しています。アップデート作業を開始する前に、必ず一度ご確認ください。
最低限、以下の3点は必ず実施するようにしてください。
- システムの復元ポイントの作成
- システム全体のイメージバックアップの取得
- BitLocker回復キーの確認と保管
よくある質問(2026/06/03 最新状況反映版)
6月にデッドラインを迎えるセキュアブートCA/DB証明書の切り替え、および5/27プレビューKB(KB5089573)/Dynamic Updateに関連して、読者の方から寄せられる疑問をまとめました。最新の公式確定情報に基づいた自衛策としてご活用ください。
Q1. 更新が「進捗35~36%」で失敗し、0x800f0922エラーで元に戻ってしまいます。
A. 起動用のシステム領域「ESP(EFIシステムパーティション)」の空き容量が10MB以下に逼迫していることが原因です。
Microsoft公式および技術ソースにより原因が完全に確定しました。現在のWindows Updateは、安全な書き換え(Stage & Swap)のために新旧のブート関連ファイルを一時的に共存させますが、これには通常時の倍近い空き領域を必要とします。100MB前後しか割り当てられていない古い規格のPCや自作PC環境で弾かれる典型的な症状です。
Q2. 0x800f0922エラーで弾かれたPCは、そのまま使い続けても大丈夫ですか?
A. 直ちにPCが起動しなくなることはありません。
領域不足で適用に失敗した場合、Windowsは安全に「何かが計画どおりに進まなかった。変更を元に戻す」とロールバックして元の状態に復帰させるため、このエラー自体でPCが文鎮化する危険性はありません。ただし、根本原因であるESP領域を拡張するか、クリーンインストールによるパーティション再構成(300〜500MB推奨)を行わない限り、今後の定例セキュリティ更新も同じエラーで弾かれ続ける(100MB時代の終焉)ため、早めの対処計画を推奨します。
参考記事(パーティション拡張・上級者向け):
- 【システム領域不足】WinUpやOSアップグレードの失敗を解消する(上級者向け)
- 【MiniTool Partition Wizard】「システムで予約済みのパーティションを更新できませんでした」を一発解決!
Q3. 自分のPCのセキュアブート証明書が、新しい世代に更新されたか確認する方法はありますか?
A. PowerShellを管理者として実行し、UEFI変数を直接参照することで確認可能です。
メーカー各社のUEFI/BIOS実装によって画面表示は異なりますが、当サイトの「不具合追跡ページ」で紹介しているPowerShell判定コマンドを実行し、結果が「True」と返ってくれば、UEFI内部の書き換え(Windows UEFI CA 2023への刷新)は成功している可能性が極めて高いと判断できます。ただし、適合(True)が確認できた場合は、過去に作成した「古い署名のUSB回復ドライブ」はセキュアブート環境で起動できなくなりますので、必ず今すぐ回復ドライブを再作成してください。
Q4. 6月に証明書が期限切れになると、更新していないPCは本当に起動しなくなるのですか?
A. いいえ、期限切れを迎えた瞬間に直ちにOSが起動しなくなる設計にはなっていません。
セキュアブートは「起動ファイルの署名(CA)が信頼できるものか」を検証する仕組みであり、証明書の有効期限そのものがブートを物理的に拒絶するトリガーではありません。ただし、将来的なブート関連の保護機能やセキュリティ強化パッチが正常に受けられなくなるリスクがあるため、OSおよびPCベンダー(ファームウェア)のサポート情報に注意し、適切なタイミングで関門を通過させる必要があります。
Q5. プレビューKB適用後にエクスプローラーが連続クラッシュする不具合は、Windowsのバグですか?
A. いいえ、Windows Updateの不具合ではなく、デスクトップ拡張ツール「ExplorerPatcher(旧バージョン)」の互換性問題です。
旧バージョン(26100.4946.69.6など)が導入されている環境でのみ発生します。5/19に公開された最新版(26100.8457.70.1以降)へ更新することで完全に解消します。なお、このプレビューKBをスキップしてやり過ごしても、来週の6月定例セキュリティ更新の段階で同じパッチ内容が累積適用されるため、旧版のままだと必ず連続クラッシュを再発します。利用者は今のうちに必ずExplorerPatcherを最新版にアップデートしておいてください。
Q6. HP製PCで発生している「BitLocker回復キーの無限ループ」は解決しましたか?
A. HP公式が正式に不具合を認め、回避策(Secure Boot設定の再構成)を公開しました。
HPが公開した2026年4月以降の一部BIOSアップデートと、暗号化・ブートチェーンの整合性が衝突したことで発生している現在進行形の重大案件です。このループに陥ると新しい証明書が適用されない二次災害も発生します。HP製の商用ノート・デスクトップ・ワークステーションをお使いの方は、不用意にBIOSを更新(特にベータ版)せず、万が一踏み抜いた場合は時計を見て10分間耐え、電源を切らずに公式の回復手順を実施してください。
詳細と回復手順(HP公式・英文):All HP Commercial and Workstation Computers – Computer Stuck in BitLocker Recovery Loop After Updating BIOS
Q7. 信頼性モニターなどのログは、一般ユーザーも毎日確認すべきですか?
A. 一般家庭のユーザー環境であれば、通常は細かく確認する必要はありません。
ただし、システムの安定運用を重視する方やPC管理者にとっては、極めて重要な判断材料になります。2026年のWindows Updateは自動修復(Servicing Stack)が強化されており、画面上は「成功」と見えても内部で一度失敗して裏で修復されている挙動(サイレントfail)の痕跡が、信頼性モニター(黄色い!や赤い×の連続記録)やイベントログ、SrtTrail.txt等に記録されることが分かっています。初動の挙動変化の詳細は以下の個別記事にまとめています。
【WinUp個別】2026年4月以降のWinUp時の挙動変化【2026/05/28】
記事中の専門用語の解説 (2026/06/03 最新版)
この記事で登場する重要な技術用語を、詳しくない方にも分かりやすいよう平易に解説しています。
- explorer.exe(エクスプローラー・プロセス)
- ファイルの閲覧画面だけでなく、タスクバー、スタートメニュー、デスクトップ壁紙など、Windowsの「目に見える画面(シェル)全体」を制御している最重要のプログラムです。今月はこの部分の構造変更が行われたため、一部のサードパーティ製カスタマイズツールとの競合が確認されています。
- EFIシステムパーティション(ESP)
- パソコンが起動する際、Windows本体よりも前に一番最初に読み込まれる特殊な独立システム領域です。2019年頃より前に製造されたPCでは一律「100MB」という非常に狭いサイズで作成されていたため、現代の巨大化した証明書データを書き換える際に、一時的な「空き容量不足(10MB以下)」を起こして更新失敗(0x800f0922)を招くボトルネックとなっています。
- 非可逆(ひかぎゃく)な更新
- 一度適用すると、元の状態に物理的に戻せない更新のことです。OS上のシステムファイルを入れ替えるだけの通常のパッチとは異なり、今回のセキュアブートCA/DB更新のようにマザーボードのハードウェア(NVRAMと呼ばれる内部の記録領域)側の「鍵」を書き換えてしまうため、Windows上で「KBのアンインストール」を行っても変更が取り消されない性質を持っています。
- セキュアブート2026年問題(CA/DB証明書の有効期限切れ)
- パソコンの起動時にシステムが不正に改ざんされていないかを電子署名で検証する仕組み(Secure Boot)において、これまで15年近く使われてきた古い証明書(Microsoft UEFI CA 2011など)が2026年6月以降に順次有効期限切れを迎える問題です。これに伴い、OSおよびハードウェア側を新しい「2023年世代の証明書」へ刷新する代謝プロセスが現在進行形で強制適用されています。
- 動的更新(Dynamic Update / SafeOS / Setup)
- Windows Updateの内部処理で、OS本体の品質更新とは別枠でサイレント適用されるセットアップ・回復環境(WinRE)専用の更新プログラムです。通常の「更新の一時停止」や「延期設定」が一切効かず、すべての環境に自動適用される特性を持っています。
- KIR(Known Issue Rollback:既知の問題のロールバック)
- Windows Updateによって不特定多数の環境で問題(今回で言えばESP不足による0x800f0922エラーなど)が公式に確認された際、Microsoft側がクラウド経由で該当する不具合のトリガーとなった変更点だけをピンポイントで無効化(自動差し戻し)するシステムです。一般ユーザーのPCには順次自動で適用されます。
最後に
記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回(2026年5月27日)配信されたプレビュー更新は、Bluetoothの「共有オーディオ」といった目に見える新機能の裏側で、来月にデッドラインを控えた「セキュアブート2026年問題」の最終地ならしと、延期設定をすり抜けて自動適用されるDynamic Update(SafeOS / Setup)によるブート基盤の書き換えという、OSの深い階層における歴史的な代謝が本質となった配信でした。
その結果、「ESP(EFIシステムパーティション)の空き容量10MB以下」の環境で発生する0x800f0922エラー失敗が公式に確定したほか、HP製PCにおける現在進行形の重大なBIOS地雷ループ問題など、古いハードウェアの物理的限界と最新OSの安全基準が正面衝突した「環境依存のリスク」の輪郭がより鮮明になっています。また、ExplorerPatcher環境での連続クラッシュについても、KBの不具合ではなくツールの旧バージョン側の互換性問題であり、最新版への更新で完全に解消できることが分かっています。
本パッチはあくまで任意適用のオプション更新です。これらマザーボードを直接書き換える「非可逆なリスク」を考慮すると、一般ユーザーの皆様は今すぐ無理に導入するメリットはありません。来週に迫った6月の定例セキュリティ更新まで、「アップデートの一時停止」をかけて完全に静観を貫くのが最も安全な王道の自衛策と言えます。
当サイトでは引き続き現在進行形で国内外の不具合・テレメトリ情報を収集しておりますので、新たな動きや回避策が確認され次第、本記事と連動している「不具合追跡ページ」の時系列ログを最速でアップデートしていきます。
記事へのご質問やフィードバックについて
記事の内容に関してご不明な点やご質問がありましたら、お気軽にコメント欄にご投稿ください。すべてのご質問に必ずしも個別回答できるとは限りませんが、現場の貴重な声としてすべて読ませていただき、今後の実機検証や記事改善の参考にさせていただきます。
記事へのご質問やフィードバックについて
記事内容に関してご不明な点やご質問がありましたら、お気軽にコメント欄へご投稿ください。すべてのご質問にお答えできるわけではありませんが、可能な範囲で回答したり、今後の記事作成の参考にさせていただきます。
付録:この記事の作成プロセス(AI協働メモ)
1. この記事の目的と役割
この記事は、2026年6月にデッドラインを控えたセキュアブートCA/DB証明書刷新(2026年問題)の直前で顕在化した、OS・マザーボード(ファームウェア)・独立システム領域間の物理的衝突と摩擦をタイムライン形式で追い、読者がフリーズやバグと誤認しやすい「仕様に伴う挙動」を正しく見極めるための判断基準を提供することを目的としています。
- 再起動時の「最大10分の黒画面沈黙」や「進捗96%での長い停滞」が物理的な書き換えに伴う正常処理である機序を明示し、強制終了(文鎮化)を先回りしてブロックする。
- Microsoft公式で確定情報となった「ESP空き容量10MB以下」における0x800f0922エラー失敗の条件を正しく浸透させる。
- 通常のKB削除ではロールバックが効かないダイナミック系更新(SafeOS / Setup)の非可逆リスクを周知する。
- HP製PCで発生したBIOS起因の重大なBitLockerループ問題に対する、公式発表に即した正しい回復手順をアナウンスする。
- 一般ユーザーおよび管理者層に対し、オプション更新を「一時停止」でスキップする王道の自衛策を提示する。
2. 筆者の関連経験・専門性
この記事の執筆にあたり、主筆である井上 公敬の以下の経験・知見が活かされています:
- 30年以上の機材利用・保守経験: ワープロ「書院」やPC-98時代から現代のAI PCまで絶え間なく機材に触れ続け、OS軽量化、PC自作、セクタ単位でのパーティション修復・データサルベージに多数従事。
- Windows コミュニティでの実績: Microsoft コミュニティのWindows部門フォーラムモデレーターおよびWiki執筆者を務めた経験を持ち、更新サービススタックや内部配信ロジックの深層を把握。
- UEFI/NVRAM の実機解析スキル: Secure Boot許可署名データベース(db/KEK)の変数をPowerShell(`Get-SecureBootUEFI`)で直接呼び出し、適合後の「古い回復ドライブが起動不能になる不整合」を自ら立証。
- 専門メディア運営 15 年以上: 2011年より「Win PC トラブル解決ガイド」を自主運営し、現場のリアルな挙動に基づいたトラブルシューティング記事を多数公開。
- 寒冷地での実務経験: 北海道十勝地方というIT機材の物理的な結露・寒冷リスクを伴う厳しい環境下での運用保守経験を活かし、机上の空論ではない「現場で確実に実動するハードウェアの安定性」を最優先するアプローチを重視。
3. AI との協働内容(調査・議論のポイント)
記事作成の過程で、各AI(Gemini / Perplexity / Copilot)とは主に以下の論点について「三者検証」の議論を行いました。
- 「空き容量10MB以下」の条件精査: 段階的な書き換え(Stage & Swap)がFAT32で構成されたESP領域(特に初期標準であった100MB構成)に及ぼすトランザクション負荷の論理的裏付け。
- シェル変更に伴うサードパーティ製ツールの衝突分析: explorer.exeの内部修正が旧版ExplorerPatcher等のUIフックソフトの競合(連続クラッシュ)を誘発するパターンの過去データとの突き合わせ。
- HP BIOS更新に伴うBitLockerループの機序解析: 2023年世代署名の投入がPCR7プロファイルの整合性に与える影響と、HP公式が提示したSecure Boot構成の再設定手順の妥当性評価。
- 自動修復強化に伴う「サイレント fail(内部失敗)」の可視化: サービシングスタックによる自動修復が表面上の成功を偽装するリスクに対し、SrtTrail.txt、イベントログ、ブートログ、信頼性モニターの4箇所に痕跡が残る事実の整理。
4. 主な参照情報・検証方法
この記事の作成にあたり、以下の情報源と検証手法を重視しました。
- Microsoft 公式ドキュメント(Windows Release Healthの既知の問題、サポートナレッジベース、CA/DB更新ガイダンス)
- HP 公式サポートドキュメント(商用PC・ワークステーション向けBitLocker回復ループ対処法)
- 当方の実機PC(複数世代のAMD CPU実機環境およびハイパーバイザ仮想環境)でのパッチ適用挙動の動的監査
- PowerShellによるNVRAM内証明書(Windows UEFI CA 2023)ステータスの直接参照確認
- 国内外の有志管理者コミュニティおよび技術ソース(nichepcgamer, sccm.jp等)から寄せられた、6月3日時点にいたる「起動時の沈黙報告」の集計・比較分析
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