この記事について

もしかするとあなたのWin11(24H2)PCは「隠れ不具合」(システムファイルやレジストリの欠損)を抱えているかも…。
記事を読んで、確認してみてね。
※ 23H2でも発生しているという話もあります。もしかすると24H2提供後の23H2用KBでも同様の事態が発生している可能性があります。
昨年末ぐらいから、WinUp時に「0x800f0831」などのエラーでKBインストールを完了できないという方がかなり増えているようです。
WinUpのトラブルシューティングなどではなかなか改善しないみたいです。
※ WinUPエラーだけを修復する場合の参考記事:

また、特定のPCのアプリが起動できない、起動はするが(一部の機能が)動作しないという不具合も発生しているようです。
実は、WinUpがエラーで完了できなくなる場合と同様に、Win11(24H2)へのアップグレードを行ったPCではシステムファイルの一部が削除されたままになっていたり、レジストリ情報が削除されてしまっていたりということが発生している可能性があるのです。
このような状態のPCで「DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth」を利用し、修復しようとすると「62.3%」で止まってしまうということがとても多いようです。
ということなのですが、もしかするとシステムファイルの一部が無くなってしまっていて、DISMが62.3%で停止してしまうPCは意外と多いのかもしれません。
言ってしまえば、「隠れ不具合を抱えたPCがたくさんあるかもしれない」ということです。
あなたのPCは大丈夫でしょうか?
以下解説しますので読んでみてくださいね。
対象 | 内容 |
---|---|
キーワード | DISM、62.3%、止まる、止まってしまう、エラー
WindowsUpdate、何らかのアプリが起動できなくなった アプリの動作がおかしい、アプリの一部機能が動作しない |
OS/ソフト | Windows11、(ともしかしてWindows10) |
対象読者 | DISMが「62.3%」で止まってしまう方。
Windows Update関連情報を求める方 |
履歴 | 2025/03/11…初版公開
2025/03/03・・・初版作成開始 |
この記事を書くに至った経緯
手元のWin11(24H2)PCで、メモ帳を起動したところ「必要なファイルがない」というエラー表示トーストが出たところがら始まります。(控えておいたり、スクショを取得したりはしていないです、ごめんなさい)
どうもエクスプローラーの動作がもっさりしているような気がしていた状況で、メモ帳起動時にエラーが発生した。
※ 私の手元では、2月第4週のプレビューロールアップ適用後に障害が発生しています。(少なくとも2/22時点では、DISMは正常に動作していました)

障害が隠れているPCでは、こんなことが発生するようです…。
・エクスプローラーの動作がもっさりしている
・アプリが起動しない/動作がおかしい
・ディスクのランダム4K読み書きが遅くなっている
・USBヘッドセットのマイクだけが使えない
・新しい、ブルートゥース機器を追加できない
・カメラ/タッチパッド/指紋認証などがおかしい
・大きなファイルの移動やコピー時にタスクバーが消えてしまう
…etc
⇒ 修復したほうが良いと考え、DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealthを実行すると62.3%で止まってしまう。再起動などでも改善しない。
※ 100%まで行くが、エラー0x800f81f(ソースファイルが見つからない)となるケースもあるようです。
⇒ PowerShellで試しても結果は同じ(手元では、62.3%で止まる場合と%表示も進まないで全くだめな状態の場合が発生)
⇒ 検索すると、WinUp時に「0x800f0831」などのエラーで適用を完了できない場合にDISMを実行すると62.3%から進まないという記事を多数発見。
⇒ OSのリプレースインストール(修復インストールで改善すると言う記述が多いので、WinUpが止まるときと同じ手段で改善するかどうかは不明だったが手元でも試すことにしようかと考えた。
⇒ その前に、先にsfc /scannowを実行したらどうなるのかと思いつき、試してみることにした。
⇒ 直った?sfc /scannow完了後、手元環境では、DISMが途中で止まったり、エラーが出ることはなくなった。
⇒ もしかしてと思い、手元にある他のWin11(24H2)PC2台でもDISMを実行したところ、1台が62.3%で止まります。手元では、3台中2台がだめという結果でした。
こんな感じです。
そこで、「もしかするとWinUp時にエラーが発生していないPCであってもシステムファイルなどが壊れている(ないしは足りなくなっている)PCが一定数以上あるのではないか?」と考えたわけです。
考えられる原因
検証などを行っているわけではないですし、単なる推定に過ぎないのですが、今回(というか2025年3月現在発生している場合)はWinUpが原因ではないかという気がします。
【Win11-24H2】アプリケーションが登録したレジストリ情報が消えてしまう?【2025/03/01】で記事にしたのですが、Winのアップグレード時などを含めてWindowsの更新時には今までのシステムファイルを書き換えています。
WinUp時には「影響を受けるプログラム」があり、導入時には一旦削除されます。Windowsシステムは、WinUp適用後に一旦削除された「影響を受ける(受けた)プログラム」を復元しています。
これがうまくいかないと、システムファイルに齟齬が発生するわけです。(もちろん場合によっては不具合が発生します)
24H2へのアップでは、これが結構大規模というか思っても見ない程度に発生する可能性があるのではないかと考えてもよい気がします。

Win11(24H2)へのアップグレード時は、正常な動作として「24H2 ベース イメージに追加された新しいコンポーネントが遡及的にインストールされることがない仕様」になっているということです。(わかりにくい表現ですが、アップグレード時に、削除されたままで復元されないプログラムがあるということです)これで削除されてしまったファイルやレジストリ、また巻き込まれ削除などが原因になっている場合が多いのではないかと考えられます。

具体的には「 .NETランタイムが(一部)削除されたまま(復元されない)」状態になっていることが原因になって、WinUpほかでエラーが発生しているということですね。(具体例の一例です)
これが、手元のWin11(24H2)PC3台のうちの2台でDISMが62.3%で止まってしまうという結果に結びついた可能性があります。
影響を受けたアプリ/ソフトを起動しない限り、利用するシステムファイルなどが無くなっていたり、レジストリが変更されていても気が付きませんので、実際にはシステムファイルのうちで無くなってしまっていたり(あるイファファイル本体はあるのだが関係性の紐づけが切れてしまっている)しても気がつかないです。
皆さんのPCではDISMが正常に完了するでしょうか?
62.3%で止まってしまいませんか?
正常に動作しているように見えても、一度チェックしておくことをおすすめします。
参考記事

WinUpなどで影響を受けるプログラムについて
残念ながら、(これから実行する)WinUpなどで影響を受けるプログラムを調べることはできないのですが、実行したことで影響を受けたプログラムはある程度確認することが可能です。
システムの復元の中にある機能を利用します。
※ システムの保護を有効にしていない方は見ることができません。万が一の障害時に備えるためにも有効になっていない方はこの機会に有効にしておくとよいでしょう。
参考:ドスパラさんのページ
システムの保護を有効/無効にする方法 ( 復元ポイント作成可否 )
影響を受けるプログラムを見てみよう
1)タスクバーの検索窓に「復元ポイントの作成」と入力し開きます。復元ポイントが作成されている場合はクリックすることができますので、システムの復元を開きます。
※ 復元ポイントがない場合は、グレーアウト状態でクリックできません。
2)システムの復元が開いたら指示に従って次の画像の部分まで進み、下部の「他の復元ポイントを表示する」にチェックを入れます。
最新の復元ポイントだけが表示されている状態
PCにある他の復元ポイントも表示されている状態
3)影響を受ける(受けた)プログラムを表示させます。
復元ポイントを選択し、「影響を受けるプログラムの検出」をクリックすると影響を受ける(受けた)プログラムが表示されます。
※ 例では最新のアップデートではなく、2/26のポイントを選択しています。オプションの更新プログラムを導入している場合は、直前に提供された更新ではなく、直前に提供されたオプションのロールアップKBが導入されたポイントを選択してください。そうしないと直近のWinUpで影響を受けたプログラムが正確に表示されません)
※ オプションのロールアップKBを適用している場合は、正式版のロールアップKBの適用時には修正/変更部分だけが影響を受けるため、変更点が一部しか表示されないことになり正確に表示させることができません。
※ プレビュー版をインストールしていない場合は、直近の正規版ロールアップ適用時点でOKです。
直近の正規ロールアップ時点を選択した場合
直近のオプションロールアップ時点を選択した場合
5)USBやSCSI(スカジー)のドライバーなどかなりのものが影響を受けるのが見て取れると思います。
システムの復元は逆方向の操作を実行することになるのですが、指定したKBを導入したときに同じ項目(KB適用後に個別にインストールされたものなどは除く)が影響を受ける—一旦削除されて復元される–-ことになるということです。
これを見て理解すると、WinUpの後でUSB関連やブルートゥースなどに不具合が発生することがある理由が一目瞭然ですよね。
状況確認と解決手法
状況の確認方法と障害があった場合の解決手法です。操作が終わりましたら、cmd(管理者)から「DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth」を実行して正常に実行できることを確認してくださいね。
状況確認方法
実際にあなたのPCのどのプログラムが影響を受けているのかをひとつひとつ検証するのは困難です。
一つの目安として、cmd(管理者)から「DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth」を実行して62.3%で止まってしまったり、「必要なファイルがありません」というエラーが発生しないかを確認してみるのがよいかと思います。
なお、完全に確認できるというわけではありませんので、エラーが確認できない方であっても(24H2提供後に不具合が発生している例は多いので)一度はDISMとSFCによる修復を実行しておいた方が良い気がします。
簡易的な確認方法
cmd(管理者)を起動して、「DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth」を実行してみます。
62.3%で停止状態になったり、「必要なファイルがありません」というエラーが発生してしまう場合は、子の記事で取り扱っている「隠れ不具合」のある状況になっています。
一般的な解決方法
一般的には、OSをリプレース(修復)インストールすることで解決を図ります。
次のページを参考にOSをリプレース(修復)インストールしてください。

※ 2番目のページはWin10のページになりますが、同様の操作です。
今回手元PCでOKだった方法
DISMとsfcで改善を図ります。リプレース(修復)インストールよりも短時間で終わり手軽です。
ただし、場合によってはOSをリプレース(修復)インストールのほうが結果が良いこともありますので、DISMとsfcで改善を図ってみたがだめという場合はリプレース(修復)インストールを実行してください。
1)cmdを管理者として実行します。
2)DISMとsfcを実行します。
※ 通常に行われる方法と若干手順が異なります。詳細は次の小項目「DISMとSFCの実行順序は?」を参照してください。
3)修復が完了したらOKです。
DISMとSFCの実行順序は?
DISMとSFCの実行順序は「DISM⇒SFC」としている場合が多いようです。(逆がよいとしている場合もあります)
業務としてPC(OS)の修復を行っている私は、経験則上「 sfc ⇒ DISM ⇒ sfc 」というやり方をおすすめします。

sfcは、Windowsのシステムファイルが壊れていないかをチェックし、問題が見つかった場合には修復するためのコマンドです。
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealthでは、PC上にあるファイルを利用しますので、PC上のファイルが壊れていたり、ファイルへの関係性/依存性が切れてしまっていると正常に動作しません。
そのため、上記手順を推奨しています。
・最初のsfcでPC内のシステム関連ファイルを修復する
・修復されたファイルを利用して確実にDISMを実行する
・再度sfcを実行して、DISMによる修復が確実に完了しているかを調べる
という手順になります。
1)cmdを管理者として実行します。
2)sfc /scannowを実行します。
3)DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealthを実行します。
※ ここで62.3%で停止してしまったり、「ファイルがない」となってしまう場合は、リプレースインストールを実行してください。なお、DISMをonlineではなく手元に用意したファイルで実行(修復)することも可能ですが、煩雑ですのでリプレースインストールをおすすめします。
4)再度sfc /scannowを実行します。
5)PCを再起動します。
その他に留意すべき項目
1)重要 全ての方におすすめ
24H2にアップした場合は、.NETが削除されている(ないしは一部が回復されずに欠損している)というのはデフォルトというか既成事実のようです。
全ての方が復元されないことが確定している.NET の配布パッケージを再インストールしておいたほうが良さそうです。

上記より、手順を踏んで再インストールしてくださいね。
2)心配な方は、24H2にアップした際に自動的に回復できなかった可能性のあるアプリを確認し修復したほうが良いかもしれません。
「影響を受けるプログラムを見てみよう」で確認したプログラムの中にでてくるプログラムのなかにあるアプリを修復インストール(修復インストールの項目がない場合は、一旦削除して再インストール)します。
同じように、チップセットやUSBなどのドライバーも修復します。
※ DISMとsfcの実行では、個別のアプリのファイルがすべて修復されるということではないからです。また、個別のアプリやドライバーやレジストリの欠損が発生している場合なども修復されないことが多くなります。
なお、障害がないという方はそこまでしなくてはならない必然もありませんので、障害や不具合に気がついた時点で修復操作を実行することにしてもまったく構いません。
最後に
記事を最後までお読みくださりありがとうございました。
Win11(24H)は不具合が多いのですが、特にUSB関連(Webカメラ/指紋認証/タッチパッドなど内部的にUSB接続のものを含む)のトラブルが多いです。
すくなくとも、.NETに関連するものが回復されないことは大きく周知しなかればならなかった事項のように思います。
まあ、MSとしては毎度のことですかね…。
今回の記事は以上です。
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業者名や商品名など
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ただし、過去のプロモーションなどで取り扱った商品名や企業名などがプロモーション目的ではなくとも記載されている場合があります。
過去のプロモーションなどで取り扱った企業名は、できる限りステマ規制に関する表示についてのアフィリエイト等関連業者名一覧の項で記載していますので、お手数ですがそちらでご確認ください。
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