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【Wi-Fi 6/7が遅い】真犯人は「アダプター本体の奥深設定」に隠れてる!見落としがちな設定を徹底解説【2025/07/02】

コールセンター女性 トラブルシューティングと予防
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  1. この記事の要約
  2. この記事について
  3. 0章:この記事を書くに至った理由
  4. 第1章:ノートPCのWi-Fi速度低下の「真犯人」は隠れた省電力設定
    1. 1.1 Windowsの電源プラン設定によるWi-Fi制限
    2. 1.2 メーカー製ユーティリティの影響と優先順位
    3. 1.3 Wi-Fiアダプター本体(ドライバー)の詳細設定
      1. 【確認場所:Wi-Fiアダプターの特定方法】
      2. 【Wi-Fiアダプター本体の省電力設定の調整】
    4. 2025/07/03追記:ゲーム優先モードの影響
      1. 1. ネットワーク優先順位付け(QoSライクな機能)の影響
      2. 2. 常時高パフォーマンスモードによる影響(稀なケース)
      3. まとめ
  5. 第2章:Wi-Fi世代の「世代間ギャップ」が引き起こす隠れたトラブル
    1. 2.1 世代違いが引き起こす問題
    2. 2.2 Windows Update後のLANトラブルと世代間ギャップ
    3. 2.3 特記-古い無線規格のプリンターとの接続が切れる問題
      1. 【やむを得ない場合の対策:古い規格のWAPの利用と危険性】
  6. 第3章:親機の確認と対策
    1. 3.1 親機側のその他の重要設定
    2. 3.2 特記:特に問題になることが多いバンドステアリング機能について
      1. バンドステアリングが原因で起こる主な症状:
      2. 対策:
  7. まとめ:多層的な設定見直しと環境の最適化が鍵
  8. Q&A
    1. Q1. Windowsの省電力設定は、メーカー製ユーティリティとデバイスマネージャーのどこを優先すればいいですか?
    2. Q2. デバイスマネージャーのWi-Fiアダプター詳細設定にある「電力節約モード」とは具体的に何ですか?
    3. Q3. 親機が古い場合、新しいWi-Fi子機(PC)を使っても全く意味がないのですか?
    4. Q4. Windows Update後にWi-Fiが不安定になったり遅くなったりするのはなぜですか?
    5. Q5. 「バンドステアリング」とは何ですか?なぜWi-Fi速度の問題になることが多いのですか?
    6. Q6. USB接続のWi-Fiアダプターの場合、デバイスマネージャーの他に確認すべき省電力設定はありますか?
      1. USB Wi-Fiアダプターが接続されているハブを確認する方法
      2. 補足:さらに確実な特定方法
    7. Q7. Wi-Fi速度を優先するように設定すると、ノートPCのバッテリーの持ちはどうなりますか?
    8. Q8. 古い規格のWi-Fi親機(ルーター)は買い替えたほうが良いですか?
  9. 最後に
    1. 記事へのご質問やフィードバックについて
  10. この記事中の広告リンクについて

この記事の要約

※ この要約はGoogle Geminiを利用して作成されました

最新の高性能PCを使っているのにWi-Fiが遅い、特にノートPCをバッテリー駆動すると不安定になる――。その原因は、PCの奥深い「省電力設定」と、Wi-Fi親機と子機間の「世代間ギャップ」に隠されているかもしれません。

この記事では、今まであまり顧みられることの少なかった無線LANアダプター本体(内蔵型・USB型問わず)の詳細設定の重要性を訴求しつつ、OSやメーカー製ユーティリティの省電力設定、アダプター本体の設定、そしてWi-Fi親機と子機の規格や相性に起因する問題といった「真犯人」を技術的な背景と共に徹底解説。

さらに、古いWi-Fiルーター(親機)との世代差が引き起こす速度制限や不安定化、そして見過ごせないセキュリティリスクについても掘り下げます。多層的な設定見直しと環境の最適化を通じて、あなたのPCのWi-Fiが持つ本来の性能を引き出し、快適な環境を取り戻しましょう。

この記事について

「最新の高性能PCを使っているのにWi-Fiが遅い」「ノートパソコンをバッテリーで使うと不安定になる」――

そんな悩みに直面していませんか?多くの場合、その原因はWi-Fiルーター(親機)やインターネット回線だけでなく、実は「PC本体の奥深い設定」そして特に見落とされがちな「Wi-Fiアダプター本体の詳細設定」に隠されています。さらに、最新の「Wi-Fi機器の世代間ギャップ」もトラブルの原因になることがあります。

今回の記事では、Wi-Fi 6やWi-Fi 7といった新世代の無線LAN環境で速度低下に陥りやすい「真犯人」を、技術的な背景も交えて徹底解説します。特に、今まであまり顧みられることの少なかった無線LANアダプター本体の奥深い設定が、いかにWi-Fiパフォーマンスに直結しているかを重点的に掘り下げます。

Windows 11 PCで快適なWi-Fi環境を求める中上級者の皆さんが、一見複雑に見えるWi-Fi速度低下の根本原因と解決策を深掘りできるよう、OSやメーカー製ユーティリティの省電力設定、Wi-Fiアダプター本体の詳細設定、そしてWi-Fi親機と子機の規格や相性に起因する問題に焦点を当て、見落とされがちな設定項目とその調整方法を詳しく解説していきます。

対象 内容
キーワード Wi-Fi速度低下、Wi-Fi不安定、省電力設定、Windows Update、デバイスマネージャー、Wi-Fiアダプター、Intel BE200NGW、MSI Center、Dragon Center、Wi-Fi 6、Wi-Fi 7、TWT、Wi-Fiルーター、親機、子機、世代間ギャップ
OS/ソフト/機材 Windows 11、Wi-Fi 6/6E/7対応Wi-Fiアダプター(Intel BE200NGWなど)、記事内の例示:MSI製ノートPC(MSI Center/Dragon Center)、Wi-Fiルーター(親機)
対象読者 高性能PCのWi-Fi速度が期待通りに出ないと感じている方。
ノートPCをバッテリー駆動するとWi-Fiが不安定になる方。
Wi-Fiの電力管理について、より深い知識を得たい方。
AIの利用 記事中の記述事項の調査に、AIを利用しています。
履歴 2025/07/02・・・初版公開

2025/07/03・・・ゲーム優先モードの影響を追記しました

0章:この記事を書くに至った理由

近年、Wi-Fi 5(802.11ac)やWi-Fi 6(802.11ax)、そして最新のWi-Fi 7(802.11be)といった新世代の無線LAN規格が普及し、私たちのインターネット環境は飛躍的に進化しました。

しかし、この進化の裏側で、以前のWi-Fi世代ではあまり見られなかった、あるいは意識されることの少なかった新たなWi-Fiトラブルやパフォーマンスの課題が表面化するようになりました。「最新のWi-FiルーターとPCを揃えたはずなのに、なぜか速度が出ない」「バッテリー駆動にするとWi-Fiが不安定になる」といった声も耳にするようになりました。

特に、旧世代ではほとんど顧みられることがなかった、パソコンに搭載されている「無線LANアダプター本体」(内蔵型・USB型問わず)の詳細設定が、新しいWi-Fi世代において、いかに通信パフォーマンスに直結し、トラブルの原因にもなり得るかが分かってきたのです。

パソコンに搭載されている「無線LANアダプター本体」(内蔵型・USB型問わず)の詳細設定は旧来重要度も高くはなかったため、あまり顧みられることがありませんでした。ところが、少なくともWi-Fi 5から、そしてWi-Fi 6以降では「ある意味Win OS上の設定よりも重要なケース」がでてきています。

これらの状況を踏まえ、見落としがちなWi-Fiトラブルの根本原因を理解し、ご自身で解決できるよう、本記事を執筆することにしました。

この記事を読み進める際には、特に「1.3 Wi-Fiアダプター本体(ドライバー)の詳細設定」のセクションに注目していただきたいと思います。ここが、あなたのWi-Fi環境のボトルネックを解消する鍵となるかもしれません。

第1章:ノートPCのWi-Fi速度低下の「真犯人」は隠れた省電力設定

ノートPC、特に高性能モデルをバッテリー駆動で利用すると、Wi-Fiの速度が顕著に落ちる、あるいは接続が不安定になるという現象は、WindowsやWi-Fiアダプターの「省電力設定」が過剰に作用していることが原因のほとんどです。これは、バッテリー駆動時間を少しでも延ばそうとするOSやメーカーの設計思想に起因します。

【ご注意ください】
これから説明する設定変更は、Wi-Fiのパフォーマンスを最大化するために、Wi-Fiアダプターの消費電力を増やします。その結果、バッテリー駆動時間は確実に短くなります。 具体的には、数十分から1時間以上短くなる可能性もありますので、この点はあらかじめご了承ください。速度と安定性を優先するか、バッテリーの持ちを優先するかは、ご自身の使い方に合わせて判断しましょう。

1.1 Windowsの電源プラン設定によるWi-Fi制限

Windowsの標準機能で、バッテリー駆動時のWi-Fiアダプター(内蔵型・USB型問わず)の性能を制限する設定があります。

  • 確認場所: Windowsの「設定」→「電源とバッテリー」→「電源の追加設定」→ 現在の電源プランの「プラン設定の変更」→「詳細な電源設定の変更」→「ワイヤレスアダプターの設定」→「省電力モード」
  • 対策: 「バッテリー駆動」時の設定を「最大パフォーマンス」に変更します。

※USB接続のWi-Fiアダプターをご利用の場合は、後述の「1.3 Wi-Fiアダプター本体(ドライバー)の詳細設定」内にあるUSBハブ関連の省電力設定も併せてご確認ください。

1.2 メーカー製ユーティリティの影響と優先順位

例えば、MSIなどのゲーミングノートPCには、「MSI Center」や「Dragon Center」といった独自の統合ユーティリティがプリインストールされています。これはMSIの例ですが、他のメーカーのノートPCでも同様に、独自の電力管理ユーティリティがプリインストールされているケースが多く、これらがWindows標準の電源管理設定よりも高い優先順位で動作し、PC全体のパフォーマンスモードを一括で制御します。

  • 影響メカニズム: 「Silent」や「Super Battery」といった省電力寄りのモードでは、CPUやGPUのクロック制限に加え、Wi-Fiアダプターへの電力供給や動作周波数も制限されることがあります。
  • 確認と対策:
    1. ご自身のPCにインストールされているメーカー製ユーティリティ(例: MSI Center、Dragon Center、Lenovo Vantage、Dell Power Managerなど)を起動し、選択されているパフォーマンスシナリオ動作モードを確認します。
    2. もし「静音」「省電力」「バッテリーセーバー」といった省電力寄りのモードが選択されている場合は、一時的に「高パフォーマンス」「バランス」などに切り替えて、バッテリー駆動時のWi-Fi速度が改善するかテストします。
    3. ユーティリティ内にWi-Fiやネットワーク、または電力管理に関する個別設定がないかも探してみてください。
  • 競合の可能性: Windowsとメーカー製ユーティリティの設定が競合し、意図しない挙動を示すケースも稀にあります。原因の切り分けのため、一時的にメーカー製ユーティリティをアンインストールし、Windows標準の制御に戻してテストすることも有効な場合があります(再インストールが可能であることを確認の上で実施)。

1.3 Wi-Fiアダプター本体(ドライバー)の詳細設定

これが最も見落とされやすく、かつ強力にWi-Fiパフォーマンスに影響を与える設定です。Windowsの電源オプションやメーカー製ユーティリティとは別に、内蔵型またはUSB接続のWi-Fiアダプターのドライバー自体が持つ詳細な省電力機能が存在します。

【確認場所:Wi-Fiアダプターの特定方法】

まず、以下の手順でデバイスマネージャーからお使いのWi-Fiアダプターを探します。

  1. スタートボタンを右クリック →「デバイスマネージャー」を開く。
  2. ネットワークアダプター」を展開し、お使いのWi-Fiアダプター(例: Intel(R) Wi-Fi 7 BE200など)を右クリックして「プロパティ」を開く。
    • 内蔵Wi-Fiアダプターの場合: 「Intel(R) Wi-Fi 7 BE200」や「Qualcomm Atheros QCA…」といった名称が多いです。(注:有線LANアダプターとは別の項目で表示されます。通常、有線と無線が物理的に同じアダプターであることは稀です。)
    • USB接続のWi-Fiアダプターの場合: メーカー名や型番(例: 「BUFFALO WLI-UC-GNM」など)が表示されます。

【Wi-Fiアダプター本体の省電力設定の調整】

次に、特定したWi-Fiアダプターを右クリックして「プロパティ」を開き、以下のタブと項目を確認します。

  1. 「電源の管理」タブ:
    • 電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックを外します。これにより、WindowsがWi-Fiアダプターの電源を勝手に落とすのを防ぎます。
    • 【補足:USB接続のWi-Fiアダプターをご利用の場合】 USB経由の電力供給にも省電力設定がある場合があります。念のため、「デバイスマネージャー」で「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」を展開し、お使いの「USB Root Hub」や「Generic USB Hub」を右クリックして「プロパティ」を開き、「電源の管理」タブにある「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックも外してみてください。
  2. 「詳細設定」タブ:このタブには、Wi-Fiアダプターのチップが持つ独自の、非常に重要な設定項目が並んでいます。以下のキーワードを含む設定項目を探し、値を「最大パフォーマンス」や「無効(Disabled / Off)」に変更してください。
    • 電力節約モード (Power Saving Mode) または 省電力モード (Power Management Mode)
    • MIMO省電力モード (MIMO Power Save Mode):MIMOは高速通信に不可欠。
    • 伝送電力 (Transmit Power):電波の出力。
    • スループットブースター (Throughput Booster) または Throughput Enhancer):スループット向上機能。
    • PCI Express 省電力 (PCI Express Power Management) または PCIe ASPM:M.2接続の内蔵Wi-Fiモジュールで特に重要です。USBアダプターの場合は関連しないことがあります。
    • ワイヤレスモード (Wireless Mode):お使いのルーターに対応する最新規格(例: 802.11be, 802.11ax, 802.11ac)に固定すると安定することも。
    • ARP オフローダー (ARP Offload) / NS オフローダー (NS Offload):ネットワーク活動を維持するためのオフロード機能ですが、稀にトラブルの原因に。一時的に無効にしてテスト。

【補足:バッテリー駆動時のWi-Fi省電力の影響】 これらの設定を「最大パフォーマンス」にすることで、Wi-Fiアダプターの消費電力は確実に増加し、バッテリー駆動時間は数十分~1時間以上短くなる可能性があります。しかし、安定した高速通信を重視するなら、このトレードオフは許容すべき点となるでしょう。

2025/07/03追記:ゲーム優先モードの影響

「ゲーム優先モード」や「パフォーマンスモード」といった設定は、PCのゲーム性能を最大化するために非常に有効です。しかし、これらの設定をゲームをしていない時でも常時有効にしていると、ブラウザなどから行う回線速度測定の結果に、予期せず影響を与え、通信速度が低く出る可能性があります。

これは、通常のWebブラウジングやファイルダウンロードといった「一般的なネットワーク利用」とは異なる、ゲーム特有の通信最適化が、かえって速度測定の邪魔をするケースがあるためです。

1. ネットワーク優先順位付け(QoSライクな機能)の影響

多くのゲーミングユーティリティ(例: MSI Centerの「Network Booster」や「LAN Manager」、または「cFosSpeed」などのソフトウェア)には、特定の通信を優先するQoS(Quality of Service)ライクな機能が搭載されています。

  • 影響のメカニズム: これらの機能は、ゲームの通信(パケット)を最優先するよう設計されています。もし、この優先順位付けがゲームをしていない時でも常時有効になっている場合、速度測定サイトへの通信(これはゲームとは異なる、比較的一般的なデータ転送として扱われることが多い)が「低優先度」と分類され、本来出るべき速度が抑制される可能性があります。 特定のアプリの通信を監視・最適化しようとする挙動が、かえって通常の速度測定の妨げとなることがあるのです。
  • 確認と対策: ゲーミングユーティリティ内に「Network Booster」「LAN Manager」「QoS」「ネットワーク優先度」といった項目があれば、その設定を確認してください。もし有効であれば、一時的に機能を無効にするか、「バランス」や「自動」といった設定に切り替えてから再度速度測定を試みてください。

2. 常時高パフォーマンスモードによる影響(稀なケース)

システムを常に「Extreme Performance」のような最大パフォーマンスモードで運用していると、CPUやGPUなどの主要コンポーネントも常に高クロック・高負荷に近い状態で稼働します。

  • 影響のメカニズム: 通常、この状態が直接Wi-Fi速度を低下させることはありません。むしろアダプターもフル稼働するので、高速度が期待されます。しかし、稀に、システム全体の発熱が限界に近くなったり、電源供給が逼迫したりする状況で、他のコンポーネントのわずかな不安定化がネットワーク通信の安定性に間接的に影響を与える可能性も考えられます。これは非常に稀なケースであり、通常は顕著な問題にはなりません。
  • 確認と対策: もし、上記1のネットワーク優先順位付け機能が原因でない場合、ゲームをしていないときは、MSI Centerなどのユーティリティで「Balanced」(バランス)や「Silent」(静音)モードなど、パフォーマンスと消費電力のバランスが取れたモードに切り替えて、再度速度測定を試すことを検討してください。

まとめ

ゲーム優先モードやネットワーク最適化機能は、ゲーム体験を向上させる強力なツールです。しかし、その「最適化」の範囲や方法によっては、ゲームをしていない時の一般的なネットワーク速度測定に影響を与え、期待する速度が出ない可能性があることを理解しておくことが重要ですし、これが通信速度低下の一因となりうるのです。もし、ゲームをしないときのWi-Fi速度が期待値より低いと感じる場合は、これらの設定を疑ってみる価値は十分にあります。

第2章:Wi-Fi世代の「世代間ギャップ」が引き起こす隠れたトラブル

あなたのPCのWi-Fiアダプターが最新規格(Wi-Fi 6 / 6E / 7)に対応していても、親機となるWi-Fiルーターが古いというありがちな場合には、様々なトラブルや性能の制約が発生します。

2.1 世代違いが引き起こす問題

  • 最大速度の制限: 子機がWi-Fi 7でも、親機がWi-Fi 5(802.11ac)なら、通信速度はWi-Fi 5の最大値に制限されます。
  • 新しい省電力機能の連携不全:
    • Wi-Fi 6/7で導入されたTWT(Target Wake Time)のような省電力技術は、親機と子機が協調して動作することで真価を発揮します。
    • 親機が古い規格だとTWTに対応していないため、子機側がいくら省電力設定を調整しても、効率的なスリープ・復帰連携ができません。これにより、無駄な電力消費が発生したり、バッテリー駆動時のパフォーマンスが意図せず抑制されたりする可能性があります。
  • 通信効率化技術の恩恵喪失: OFDMAやBSS Coloringなど、最新規格の効率化技術も、親機と子機の両方が対応していなければ恩恵を受けられません。

2.2 Windows Update後のLANトラブルと世代間ギャップ

Windows Updateは、LANドライバーやOSのネットワーク処理に変更を加えることがあります。 この際、最新のドライバーが古い世代の親機との間で、新しい省電力機能の連携において「相性が悪い」挙動を示したり、以前の設定が初期化されて省電力優先に戻ってしまうといった問題を引き起こすことがあります。

結果として、世代間ギャップに起因するWi-Fiの問題が、Windows Updateを契機として顕在化したり悪化したりするケースも珍しくありません。

  • 【具体的なトラブル事例】例えば、Wi-Fi 6/7対応のPCとWi-Fi 5(802.11ac)世代のルーターを使っていたとします。Windows Update後、以前は快適だったバッテリー駆動時のWi-Fi速度が急激に低下したり、オンライン会議中に頻繁に接続が途切れたりするようになった、といった事例です。
    これは、更新されたドライバーが、Wi-Fi 6/7に搭載されているTWT(Target Wake Time)などの新しい省電力機能を、古いルーターとの連携を考慮せず、より積極的に動作させるようになったことで発生することがあります。結果として、Wi-Fiアダプターが過度にスリープ状態に入ろうとし、通信の安定性や速度が損なわれるのです。 また、デバイスマネージャーのWi-Fiアダプター詳細設定で調整していた項目(例: 「電力節約モード」)が、Windows Updateによって勝手にデフォルト(省電力優先)に戻されていた、というケースも実際に報告されています。

2.3 特記-古い無線規格のプリンターとの接続が切れる問題

Wi-Fi 6/7のような新しいWi-Fi規格のPCやルーターを導入すると、一見関係なさそうに見える古い無線LAN対応プリンターとの接続が、なぜか頻繁に切れてしまうという問題に直面することがあります。これは、単なる「古い機器だから」という理由だけでなく、新しいWi-Fi規格が持つ特性と、それに伴うルーター(親機)やPC側のワイヤレスアダプターの動作方式が影響しています。

主な原因は、新しいWi-Fi規格が通信の効率性や省電力性を極限まで高めるための技術を導入していることにあります。例えば、Wi-Fi 6/7は、以下のような点で古い規格の機器との間にギャップを生み出します。

  • TWT(Target Wake Time)の積極的な利用:親機と子機(PC)が連携して、お互いの通信スケジュールを事前に取り決め、通信がない間は子機を効率的にスリープさせる機能です。しかし、古いプリンターなどTWTに対応していない機器は、このスケジュールに乗ることができません。ルーターが新しい方式で効率的な通信を優先すると、古いプリンターの通信を「非効率」と見なし、積極的に通信を中断したり、省電力モードに入ったりすることがあります。結果として、プリンターがネットワークを見失いやすくなります。
  • OFDMAやBSS Coloringによる高効率化:これらの技術は、複数の機器が同時に効率よく通信できるように、電波の利用方法を最適化します。しかし、古いプリンターはこれらの最適化された通信方式を理解できないため、通信がスムーズに行われず、接続が不安定になることがあります。
  • 5GHz/6GHz帯へのシフトと古い規格の混在:新しいWi-Fi規格は、より高速で干渉の少ない5GHz帯や6GHz帯を積極的に利用します。しかし、古い無線プリンターの多くは、2.4GHz帯のWi-Fi 4(802.11n)以前の規格(802.11b/gなど)にしか対応していません。ルーターが最新規格に最適化された動作をする際、2.4GHz帯の古い規格の通信が、相対的に効率の低いものとして扱われ、不安定化することがあります。
  • ルーター(WAP)の「最適化」設定:一部のルーターでは、新しい規格のデバイスのパフォーマンスを優先するために、「レガシーデバイスとの互換性を犠牲にする」ような設定(例: 「最適化モード」など)がデフォルトで有効になっていることがあります。これにより、古い規格のデバイスとの接続が意図せず切断されやすくなることがあります。

これらの要因が複合的に作用することで、新しいPCやルーターを導入した後、「なぜか古いプリンターだけが頻繁に接続を見失う」という現象が発生するのです。

【やむを得ない場合の対策:古い規格のWAPの利用と危険性】

お持ちのプリンターのWAP規格が古いことが原因で、通信の不安定や切断が発生する場合の対応手法です。

【重要:セキュリティ上の重大な危険を伴います】
これから説明する方法は、古い無線プリンターとの接続問題を一時的に解決できる可能性がありますが、深刻なセキュリティ上の脆弱性を抱えることになります。 どうしても無線LANでしか接続ができないケースを除き、通常はより安全な接続方法(有線LAN接続など)への変更を強く推奨します。恐ろしいことに、某メーカーのサポートから「WAP3を無効にして親機を利用してください」と言われた例もあるんですよね…。

もし、プリンターの買い替えやUSB Wi-Fiアダプターの追加が難しい場合、一時的またはやむを得ない対策として、古いWi-Fi規格(例: 802.11b/g/n)に特化した無線LANアクセスポイント(WAP)を別途用意し、プリンターをそこに接続するという方法があります。

  • 具体的な方法:メインのWi-Fiルーターとは別に、古い規格に対応した安価な親機(以降親機2とします)を設置し、プリンターは親機2にのみ接続します。メインのPCやスマートフォンは引き続き新しいWi-Fiルーターに接続し、もう1台の親機2をアクセスポイントにして、旧WAPでプリンターに接続するように設定します。この親機2は、メインルーターのLANポートに有線で接続し、独立したSSID(Wi-Fiの名前)を設定することで、古いプリンター専用のネットワークセグメントとして機能させることができます。
  • この手法の危険性:この方法は接続の安定性を改善できる可能性がありますが、以下の重大なセキュリティリスクを伴います。
    • セキュリティ規格の脆弱性: 古いWi-Fi規格は、最新のWPA3のような強力な暗号化方式に対応しておらず、WPA2-PSK (AES) や、場合によってはWPA/WEPといった脆弱なセキュリティプロトコルしか利用できない場合があります。これにより、悪意のある第三者による通信傍受や不正アクセス、ネットワークへの侵入のリスクが格段に高まります。
    • ファームウェアの未更新: 古いWAPは、メーカーによるファームウェアの更新が終了していることが多く、既知の脆弱性が修正されないまま放置される可能性があります。
    • ネットワークの複雑化: ネットワーク構成が複雑になり、トラブルシューティングが難しくなる可能性があります。

    したがって、この方法はあくまで一時的かつ最終手段として検討し、セキュリティリスクを十分に理解した上で、可能な限り速やかにプリンターの買い替えや、より安全な接続方法(有線LAN接続など)への移行を強く推奨します。

第3章:親機の確認と対策

  • 親機のモデル名を確認する: お使いのWi-Fiルーター本体の底面などに貼られているラベルで、正確なモデル名(型番)を確認しましょう。例: ネットワークと共有センターで表示される「TP-LINK 54BC」のような表示は、SSIDの一部であったりしますし、正確な型番ではありません。
  • 推奨策: もしPCのWi-FiアダプターがWi-Fi 6E/7対応であるにもかかわらず、ルーターが古い規格(Wi-Fi 5以前)の場合、Wi-Fi 6EまたはWi-Fi 7に対応した新しいルーターへの買い替えを強く推奨します。これにより、PCのWi-Fiアダプターの性能を最大限に引き出し、安定した高速通信環境を構築できます。ルーターのファームウェアが最新であるかも確認しましょう。

3.1 親機側のその他の重要設定

PCや無線LANアダプター側の設定を最適化してもWi-Fi速度が改善しない場合、問題はWi-Fiルーター(親機)の設定にある可能性が高いです。ルーターの管理画面にログインし、以下の項目を確認・調整してください。(項目名や場所はルーターの機種やメーカーによって異なりますので、お手持ちのルーターのマニュアルも参照してください。)

  • ファームウェアの更新:ルーターのファームウェア(ルーターのソフトウェア)が最新版であるかを確認し、古ければ必ずアップデートしてください。ファームウェアの更新は、セキュリティの向上だけでなく、バグ修正、パフォーマンス改善、そして新しいWi-Fi規格との互換性向上に繋がることが非常に多いです。
  • ワイヤレスモード(動作モード)/ Wi-Fi規格設定:ルーターがどのWi-Fi規格(802.11a/b/g/n/ac/ax/be)に対応するかを設定します。通常は「混合モード(例: 802.11ax/ac/n/g/b混合)」がデフォルトですが、場合によっては特定のモードに固定することで安定することがあります。子機(PC)が最新規格(Wi-Fi 6/7)に対応している場合でも、親機側で「Wi-Fi 5(802.11ac)」などに制限されていると、本来の速度は出ません。ルーターが対応する最新規格が有効になっているか確認しましょう。
  • チャネルとチャネル幅の設定(2.4GHz/5GHz/6GHz帯それぞれ):Wi-Fiの電波が通る「道」であるチャネルや、その道の幅(チャネル幅)の設定です。周囲のWi-Fi電波との干渉が速度低下の原因になることがあります。
    • チャネル: 自動選択になっていることが多いですが、周囲の電波状況によっては混雑しているチャネルを選ぶことがあります。Wi-Fiスキャナーアプリ(PCやスマホ用)などで空いているチャネルを探し、手動で設定すると改善する場合があります。
    • チャネル幅: 高速通信には広いチャネル幅(例: 5GHz帯の80MHzや160MHz、6GHz帯の160MHzや320MHz)が有利ですが、周囲にWi-Fiが多い環境では、かえって干渉が増えて不安定になることもあります。まずは広い幅を試し、不安定なら狭い幅(例: 40MHz)に切り替えてみてください。
  • 省電力モード / Green Ethernet / TWT (Target Wake Time) の設定:ルーター自体にも消費電力を抑えるための機能が搭載されていることがあります。特に、Wi-Fi 6/7対応ルーターに搭載されているTWT機能は、子機との通信スケジュールを調整して省電力化を図るものですが、これが古い子機や一部の新しい子機との間でうまく連携せず、パフォーマンス低下の原因となることがあります。パフォーマンスを最優先したい場合、これらのルーター側の省電力機能(「省電力モード」や「Green Ethernet」、あるいは「TWT」に関する設定)を無効化してみることを検討してください。
  • バンドステアリング / Client Steering:ルーターが2.4GHzと5GHz(または6GHz)の帯域を自動で切り替えて、デバイスを最適な帯域に誘導する機能です。便利な機能ですが、一部のデバイスで頻繁な切り替えにより接続が不安定になったり、期待する帯域に接続されなかったりする相性問題が発生することがあります。詳細は次のセクション「3.2 特記:特に問題になることが多いバンドステアリング機能について」で解説します。
  • QoS(Quality of Service)設定の確認:特定の通信(ゲーム、動画ストリーミングなど)を優先させる機能です。もし意図しない優先順位が設定されていると、他の通信(通常のWebブラウジングなど)の速度が低下する可能性があります。必要に応じて設定を確認・調整してください。

3.2 特記:特に問題になることが多いバンドステアリング機能について

バンドステアリング(またはクライアントステアリング)は、Wi-Fiルーター(親機)が、接続しているスマートフォンやPCなどのデバイスを、自動的に最適なWi-Fi帯域(2.4GHz、5GHz、6GHz)へ誘導する機能です。これは、高速な5GHz/6GHz帯へデバイスを促し、ネットワーク全体の効率を上げることを目的としています。

しかし、この「自動誘導」の仕組みが、特定の状況やデバイスにおいて、以下のような問題を引き起こすことが非常に多いのが実情です。

  • デバイス側の対応状況や「賢さ」の差:古いデバイス(特にWi-Fi 5以前の規格や一部のIoT機器、スマート家電)は、バンドステアリングの仕組みをうまく理解できず、ルーターが誘導しても言うことを聞かなかったり、頻繁に帯域を行き来して接続が不安定になったりします。新しいデバイスでも、ルーターとデバイスの実装の相性でうまく機能しないこともあります。デバイスが「2.4GHzの方が電波が強い」と誤判断し、5GHz帯の電波が十分強いにもかかわらず2.4GHz帯に居座ってしまうこともあります。
  • ルーターのバンドステアリングが「アグレッシブ」すぎる:一部のルーターは、デバイスを高速な5GHz/6GHz帯に誘導しようとする挙動が非常に積極的です。結果として、壁などの障害物が多い場所や、ルーターから少し離れた場所など、実際には2.4GHz帯の方が安定するはずの状況でも、デバイスを無理に高速帯域に誘導しようとし、接続が不安定になったり切れてしまったりします。
  • 特定のデバイス(プリンターやスマート家電など)との相性:前述の古い無線規格のプリンターなど、一部のデバイスは2.4GHz帯にしか対応していません。このようなデバイスが接続されている環境でバンドステアリングが有効だと、ルーターが誤って誘導を試みたり、結果として通信を不安定にさせたりすることがあります。

バンドステアリングが原因で起こる主な症状:

  • 特定のデバイスだけがWi-Fi接続が不安定になる。
  • デバイスが頻繁に2.4GHz帯と5GHz帯を行き来する。
  • 5GHz帯に対応しているはずのデバイスが、なぜか2.4GHz帯にしか接続されない(または、その逆)。
  • Wi-Fi接続が一時的に切断される、あるいは速度が期待より出ない。

対策:

バンドステアリングによる問題を解決する最も一般的な方法は、バンドステアリング機能を無効にし、2.4GHz帯と5GHz帯(および6GHz帯)のSSIDを分けてしまうことです。

  • ルーターの管理画面にログインし、「ワイヤレス設定」「Wi-Fi設定」などの項目で「バンドステアリング」または「Smart Connect」「共通SSID」といった機能を探し、無効に設定します。
  • その後、2.4GHz帯と5GHz帯(6GHz帯)のSSIDが別々に表示されるように変更します(例: 「MyWi-Fi-2.4G」と「MyWi-Fi-5G」)。
  • これにより、PCやスマートフォンなどのデバイス側で、どちらの帯域に接続するかをユーザーが手動で選択できるようになり、意図しない帯域への強制誘導がなくなります。

バンドステアリングは便利な機能ではありますが、環境によってはトラブルの元になることも多いため、もしWi-Fiの不安定さに悩んでいる場合は、まず確認すべき項目の一つと言えるでしょう。

まとめ:多層的な設定見直しと環境の最適化が鍵

Wi-Fiの速度低下は、単一の原因ではなく、OSの電源設定、メーカーユーティリティ、デバイスドライバーの詳細設定、さらにはWi-Fi機器の世代間ギャップなど、多層的な要因が絡み合って発生していることがほとんどです。

特に、高性能PCを運用する中上級者の皆さんほど、これらの細部にまで目を向けることで、PCとネットワーク環境が持つ真のパフォーマンスを引き出し、快適なデジタルライフを送ることができるでしょう。諦めずに、一つずつ設定を見直してみてください。

Q&A

Q1. Windowsの省電力設定は、メーカー製ユーティリティとデバイスマネージャーのどこを優先すればいいですか?

A1. 一般的には、MSI Centerなどのメーカー製ユーティリティが最も優先順位が高いです。次にWindowsの電源オプション、そして最後にデバイスマネージャーのドライバー詳細設定、という優先順位で影響を与え合います。そのため、まずメーカー製ユーティリティでパフォーマンスモードを設定し、その後Windowsの電源オプション、最後にデバイスマネージャーの順で、省電力設定がオフ(または最大パフォーマンス)になっているかを確認・調整するのが効率的です。

Q2. デバイスマネージャーのWi-Fiアダプター詳細設定にある「電力節約モード」とは具体的に何ですか?

A2. これはWi-Fiアダプターのチップ自体が持つ省電力機能です。通信がない間や通信量が少ないときに、電波の出力や内部の動作クロックを落とす、あるいは短時間スリープと復帰を繰り返すといった制御を行います。バッテリーの持ちを良くするための機能ですが、通信の応答性や最大速度を低下させる原因にもなります。

Q3. 親機が古い場合、新しいWi-Fi子機(PC)を使っても全く意味がないのですか?

A3. 全く意味がないわけではありませんが、新しいWi-Fi規格の真のメリット(最大速度、効率的な省電力など)は享受できません。古い親機が対応する最高の規格(例:Wi-Fi 5)での通信速度が上限となります。また、Wi-Fi 6/7の子機が持つ新しい省電力機能(TWTなど)が親機と連携できないため、バッテリー駆動時に予期せぬパフォーマンス低下や不安定さにつながる可能性もあります。

Q4. Windows Update後にWi-Fiが不安定になったり遅くなったりするのはなぜですか?

A4. Windows Updateは、LANドライバーやOSのネットワーク処理に変更を加えることがあります。この際、更新されたドライバーが、古い世代の親機との間で新しい省電力機能の連携に不具合を起こしたり、以前に設定していたパフォーマンス優先の設定が、自動的に省電力優先のデフォルトに戻されてしまったりすることが原因として考えられます。これにより、接続の不安定化や速度低下が発生することがあります。

Q5. 「バンドステアリング」とは何ですか?なぜWi-Fi速度の問題になることが多いのですか?

A5. バンドステアリングは、Wi-Fiルーターが、接続しているデバイスを自動的に最適な周波数帯(2.4GHz、5GHz、6GHz)に誘導する機能です。本来はネットワーク効率を高めるためのものですが、デバイス側の対応状況や「賢さ」の差、あるいはルーターの誘導がアグレッシブすぎる場合に問題となります。特定のデバイスがうまく誘導されなかったり、帯域を頻繁に行き来したりすることで、接続の不安定化や速度低下、特定のデバイスが繋がりにくいといった問題を引き起こすことがあります。

Q6. USB接続のWi-Fiアダプターの場合、デバイスマネージャーの他に確認すべき省電力設定はありますか?

A6. はい、あります。USB接続のWi-Fiアダプターの場合は、Wi-Fiアダプター自体の詳細設定に加え、そのアダプターが接続されているUSBポートの電力管理設定も確認が必要です。デバイスマネージャーの「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」を展開し、お使いの「USB Root Hub」や「Generic USB Hub」のプロパティにある「電源の管理」タブで、「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックも外してみてください。

USB接続のWi-Fiアダプターを使っている場合に、それがどの「USB Root Hub」や「Generic USB Hub」に接続されているのかを確認する方法です。

デバイスマネージャー上では「USB Root Hub」や「Generic USB Hub」が複数表示されることが多く、どのハブがどの物理的なUSBポートに対応しているのか、一見して分かりにくいことがあります。

しかし、Windowsのデバイスマネージャーには、そのための便利な表示オプションがあります。

USB Wi-Fiアダプターが接続されているハブを確認する方法

以下の手順で、デバイスマネージャーの表示を切り替えて確認できます。

  1. デバイスマネージャーを開く:
    • 「スタート」ボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を開きます。
  2. 表示を切り替える:
    • デバイスマネージャーのメニューバーで「表示(V)」をクリックします。
    • ドロップダウンメニューから「デバイス(接続別)(E)」を選択します。
  3. 接続階層を確認する:
    • 表示が切り替わると、デバイスがどのように内部で接続されているかがツリー形式で表示されます。
    • ACPI x64-ベース PC」(または類似のPC名)の下に、
    • PCI Express Root Complex」→「PCI Express Root Port」などの項目があり、その下に
    • Intel(R) USB 3.x eXtensible Host Controller」や「USB ルート ハブ (USB 3.0)」といったUSBホストコントローラーUSB Root Hubが表示されます。
    • そのさらに下の階層に、接続されているUSBデバイス(例えば「Intel(R) Wi-Fi 7 BE200」のような内蔵デバイスや、USB接続のWi-Fiアダプターの名前)が表示されます。

    このツリーを辿っていくことで、お使いのUSB Wi-Fiアダプターがどの「USB Root Hub」や「Generic USB Hub」の下にぶら下がっているかを確認できます。

補足:さらに確実な特定方法

  • USB Wi-Fiアダプターを抜き差ししてみる: デバイスマネージャーの「ネットワークアダプター」と「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」の両方を開いた状態で、USB Wi-Fiアダプターを実際にPCのUSBポートから抜き差ししてみます。その際に、表示が消えたり現れたりする「USB Root Hub」や「Generic USB Hub」が、目的のハブである可能性が高いです。
  • USB Device Tree Viewerなどのサードパーティツールを利用する: より詳細な情報を視覚的に確認したい場合は、「USB Device Tree Viewer」のようなフリーウェアツールが非常に役立ちます。これらのツールは、USBポートの物理的な位置や、各ハブに接続されているデバイスの情報を分かりやすく表示してくれます。

この方法で、お使いのUSB Wi-Fiアダプターが接続されている正確なUSBハブを特定し、そのプロパティから省電力設定を見直すことができるでしょう。

Q7. Wi-Fi速度を優先するように設定すると、ノートPCのバッテリーの持ちはどうなりますか?

A7. Wi-Fiアダプターの省電力設定を「最大パフォーマンス」にすることで、バッテリーの持ちは確実に短くなります。 Wi-Fiアダプターが最大限の電波出力と動作周波数を維持するため、その分消費電力が増加するからです。具体的な減少時間は使用状況によりますが、数十分から1時間以上短くなる可能性もあります。速度と引き換えにバッテリー駆動時間が短くなる、というトレードオフを理解した上で設定を調整してください。

Q8. 古い規格のWi-Fi親機(ルーター)は買い替えたほうが良いですか?

A8. 必ずしも「すぐに使えなくなる」わけではありませんが、セキュリティとパフォーマンスの観点から、古い規格のWi-Fi親機は買い替えることを強くお勧めします。

  • セキュリティの低さ:古いWi-Fiルーターは、最新のWPA3のような強固な暗号化方式に対応しておらず、WPA2-PSK (AES) や、場合によってはWEP/WPAといった脆弱なセキュリティプロトコルしか利用できないことがあります。これにより、悪意のある第三者による通信の傍受や、ネットワークへの不正侵入のリスクが格段に高まります。個人利用であっても、オンラインバンキングのパスワード、クレジットカード情報、個人情報を含むメールや写真など、機密性の高い情報がWi-Fi経由で常にやり取りされています。 セキュリティが低いネットワークは、これらの情報が外部に漏洩する大きな危険性があります。また、古いルーターはメーカーによるファームウェア更新が終了していることが多く、既知の脆弱性が修正されないまま放置され、サイバー攻撃の「踏み台」として悪用されるリスクも高まります。
  • パフォーマンスと安定性の限界:新しいWi-Fi子機(PC)と組み合わせても、ルーターが古い規格(Wi-Fi 5以前など)であれば、通信速度はルーター側の規格が上限となり、PCのWi-Fi 6/7アダプターの性能は全く活かせません。さらに、新しい省電力技術(TWTなど)や通信効率化技術の連携ができないため、バッテリー駆動時に速度が低下したり、全体的に接続が不安定になったりする可能性もあります。

以上の理由から、「まだ使えるから」と使い続けることは、日々のネットワーク体験だけでなく、情報漏洩や不正アクセスのリスクを抱え続けることになります。特にセキュリティが心配される情報を扱う場合は、積極的に最新規格のルーターへの買い替えをご検討ください。

最後に

記事を最後までお読みくださりありがとうございました。

今回の記事では、最新のWi-Fi 6/7環境で多くのPCユーザーが直面しがちな「なぜかWi-Fiが遅い」という問題の真犯人が、単なる回線やルーターのせいだけでなく、PC本体の奥深くに隠された無線LANアダプターの省電力設定や、Wi-Fi機器間の世代間ギャップにあることを詳しく解説しました。

特に、普段あまり意識することのないWi-Fiアダプター本体(ドライバー)の詳細設定が、バッテリー駆動時のパフォーマンスや通信の安定性にいかに大きな影響を与えるか、ご理解いただけたでしょうか。また、ルーターとPCのWi-Fi規格が異なる場合の隠れた制約や相性問題、そして古いルーターが持つセキュリティ上の潜在的な危険性についても深く掘り下げました。

Wi-Fiのトラブルシューティングは多層的で複雑に見えるかもしれませんが、この記事でご紹介した各設定を一つずつ確認し、ご自身の環境に合わせて最適化することで、きっとあなたのWi-Fi環境は劇的に改善されるはずです。

もし、設定変更後に疑問が生じたり、さらなる深掘りが必要な場合は、ぜひコメント欄にご質問ください。快適なワイヤレス環境の実現に向けて、この記事が皆様の一助となれば幸いです。

今回の記事は以上となります。

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